2025/12/01

東北大学とNTTデータグループが「テクノロジーガバナンス共同研究部門」を設置 [NTTデータグループ]

NTTデータグループ 

東北大学とNTTデータグループが「テクノロジーガバナンス共同研究部門」を設置

~世界が直面する先端技術と社会の新たな関係に挑む「テクノロジーガバナンス」~

トピックス

2025年12月1日

国立大学法人東北大学
株式会社NTTデータグループ

東北大学未踏スケールデータアナリティクスセンター(仙台市青葉区、総長:冨永 悌二、以下:東北大学)、株式会社NTTデータグループ(東京都江東区、代表取締役社長:佐々木 裕、以下:NTTデータグループ)は、次世代の社会基盤を形作る「テクノロジーガバナンス注1」をテーマとする共同研究部門を2025年11月1日に東北大学内に新たに設置しました。
本共同研究部門では、日本初の国際卓越研究大学注2である東北大学の最先端技術に関する知見と、グローバルでITビジネスを展開するNTTデータグループのリスクマネジメントの知見を融合させ、急速に進展する人工知能(AI)やロボティクス、ニューロテクノロジー注3などの先端技術と社会との関係を、グローバルな視点から再構築することを目的としています。また、技術と社会の接点において、課題の把握から解決までを主体的に担う次世代人材の育成に取り組みます。

背景

近年、AI、ロボティクス、ニューロテクノロジーをはじめとする先端技術がかつてないスピードで進化する時代を迎えています。その進化は、経済や産業にとどまらず、人間社会のあり方や価値観、制度にまで大きな影響を及ぼしています。こうした時代において、テクノロジーの進化を「人間中心」にデザインし、倫理・制度、文化と調和させていくことは世界共通の課題です。東北大学とNTTデータグループは、この課題を解決するため、「信頼できるテクノロジー社会」の実現を目指し、「テクノロジーガバナンス」をテーマとする共同研究部門を設置しました。

共同研究部門設置時の様子
(左から:東北大学 山田 和範、青木 孝文、NTTデータグループ 豊田 麻子、伏田 享平、安部 裕之)

テクノロジーガバナンス共同研究部門の概要

本共同研究部門の主な内容は以下の通りです。

(1)先端技術がもたらすリスクや脆弱性の体系的整理と指針の提案

  • 先端技術に共通するリスク・脆弱(ぜいじゃく)性を明確化し、人体や社会への影響を整理
  • その成果をもとに、事業者や研究機関がとるべき責任や対応原則を明確化し、ガイドラインを提示

(2)倫理・法制度・技術を横断する、テクノロジーガバナンスの理論的基盤の開拓

  • 技術設計や政策提言に資する、倫理・制度・技術を横断する枠組みを理論化

(3)社会課題の発見から解決までを担う次世代リーダーの育成

  • テクノロジーガバナンスやELSI(倫理的・法的・社会的課題)に関する次世代研究者・実務者の育成を推進

今後について

本共同研究部門は、学術研究のみならず産業界や行政機関との連携も強化し、現実社会の課題解決に資する実践的なテクノロジーガバナンスの知見を創出していきます。また、国外の研究機関や国際機関との協働も視野に入れ、グローバルな視点からテクノロジーガバナンスの在り方について探求していきます。
東北大学とNTTデータグループは今後も、先端技術の健全な発展と人間中心のテクノロジーの社会実装を両立させる研究と教育を推進し、「信頼できるテクノロジー社会」の実現に寄与してまいります。

東北大学 理事・副学長・データシナジー創生機構長 青木 孝文からのコメント

「東北大学は、社会課題を技術革新と制度設計の両面から捉え、研究、教育、社会実装を通じて価値創出に取り組んできました。このたび、NTTデータグループと「テクノロジーガバナンス共同研究部門」を本学データシナジー創生機構内の未踏スケールデータアナリティクスセンターに設置できたことを心強く思います。同センターは、データ科学研究と社会実装を両立する研究拠点です。本部門では、倫理や法制度を含むガバナンス視点を技術開発と統合し、社会実装の実践的モデルを創出します。また、技術と社会の関係を理解し、課題の把握から解決まで主体的に担う次世代人材を育成し、地域および国際社会のイノベーション基盤形成に貢献してくれることを期待しております。」

株式会社NTTデータグループ 取締役常務執行役員・グローバルガバナンス本部長 豊田 麻子からのコメント

「国際卓越研究大学である東北大学との連携は、最先端の学術的知見と、NTTデータグループが持つグローバルIT企業としての実践的な知見を融合する挑戦です。急速に進化する新興テクノロジーと社会の接点において、理論と実践の両面から課題を先取りし、より実効性の高いガバナンスのあり方を追求していきます。
私たちは、この協働を通じて「技術と社会の調和」という普遍的なテーマに真正面から向き合い、世界に先駆けて新たな価値と信頼の枠組みを創出していくことを強く目指しています。」

注釈

  • 注1 テクノロジーガバナンスとは、新しいテクノロジーがもたらすリスクと便益を社会的・制度的に適切に管理し、調和的な技術活用を可能とする仕組みです。
  • 注2 国際卓越研究大学とは、文部科学省が国際的に卓越した研究の展開及び経済社会に変化をもたらす研究成果の活用が相当程度見込まれると認定した大学です。当該大学が作成する国際卓越研究大学研究等体制強化計画に対して、大学ファンドによる助成が実施されます。
  • 注3 ニューロテクノロジーとは、脳神経科学と工学技術を融合させ、人間の脳・神経の活動をセンシング・解析・インターフェース化する技術領域です。
  • 文章中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学
未踏スケールデータアナリティクスセンター
教授
山田和範
TEL:022-752-2203
E-mail:yamada@tohoku.ac.jp

(報道に関すること)
東北大学
情報部デジタルサービス支援課
総務係
TEL:022-795-3407
E-mail:cc-som@grp.tohoku.ac.jp

株式会社NTTデータグループ
グローバルガバナンス本部
Technology Governance部
AI Governance室
伏田、安部、堀川
E-mail:ai-governance@kits.nttdata.co.jp

ニュースについて

ニュースに掲載されている、サービス内容、サービス・製品の価格、仕様、お問い合わせ先、その他の情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更となる場合があります。また、ニュースにおける計画、目標などは様々なリスクおよび不確実な事実により、実際の結果が予測と異なる場合もあります。あらかじめご了承ください。

ニュースメール配信

ニュースの更新状況をいち早くお知らせするために、メール配信を行っております。

メール配信のお申し込み

イベント・セミナー

NTTデータが出展・講演するイベント・セミナーの情報をご覧いただけます。

イベント・セミナー

この企業のニュース

業界チャネル Pick Upニュース

注目キーワード