株式会社日本触媒(本社:大阪市中央区、社長:五嶋祐治朗、以下「日本触媒」)とArkema S.A.(以下、アルケマ)は、車載電池の主要原料である高純度LiFSI(リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド)の製造設備を欧州に建設するため、事業化調査を開始し合弁会社設立を目指します。
高純度かつ高性能なリチウムイオン電池用電解質LiFSIは車載電池の主要原料であり、高温または低温条件下での充電時間を短縮し、出力特性、安定性、電池寿命、リサイクル性を大幅に向上させることで半固体および全固体電池を含む次世代電池開発を加速します。
このプロジェクトは欧州の電池バリューチェーン発展を支援し、自動車業界における世界的なカーボンニュートラルの動きに対して貢献します。
両社は、日本触媒の高純度LiFSI工業生産に関する独自ノウハウとアルケマのフッ素化学における専門知識を組み合わせ、革新的で統合されたプロセス開発に繋がる戦略的パートナーシップを締結しました。この最先端の特許技術に基づき、両社はアルケマのピエール=ベニット工場にLiFSIパイロット生産ラインを設置し、2021年に稼働に成功しました。
さらに電池材料需要の急激な高まりに応えるため、同工場にて2025年末までにLiFSI量産設備稼働へ向け、両社は事業化調査を開始し合弁会社の設立を目指します。
日本触媒について:
1941年の創業以来、自社開発の触媒技術を核に事業を拡大。酸化エチレンやアクリル酸、自動車用・工業用触媒などを世の中に送り出し、現在では紙おむつに使われる高吸水性樹脂で世界1位のシェアを誇っています(当社調べ)。日本触媒は「テクノロジー(技術)」を通じて「アメニティ(豊かさ)」を提供する、という企業理念「TechnoAmenity」のもと、グローバルに活動する化学会社です。
https://www.shokubai.co.jp
アルケマについて:
アルケマは、材料科学における独自の専門知識を基に、新しい持続可能な材料の高まる需要に応える最高レベルの技術ポートフォリオを提供します。アルケマグループは、2024年までにスペシャリティ材料の純粋なプレーヤーになるという野心的な目標を掲げています。当グループの2021年売上は、約85.5%を占めるスペシャリティ材料に特化した相補的で回復力があり極めて革新的な3つのセグメント(接着剤ソリューション、先端材料、コーティングソリューション)と、地位を確立した競争力のある中間体セグメントで構成されています。アルケマは最先端の技術的ソリューションを提供することで、特に新エネルギー、水へのアクセス、リサイクル、都市化およびモビリティという課題に対応するとともに、全てのステークホルダーとの永続的な対話を促進します。当グループの2021年売上高は約95億ユーロ(1兆1000億円)で、世界約55カ国で20,200名の従業員が事業に従事しています。
https://www.arkema.com/japan/ja/
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