2025 年1月6日
株式会社ティムス
2025 年 年頭所感
~2024 年の振り返りと、パイプラインの着実な進展にむけた2025年のスタート~
株式会社ティムス(以下「当社」)の代表取締役社長 若林拓朗より、年頭にあたり、株主・投資家の皆さまへご挨拶申し上げます。
あけましておめでとうございます。平素より格別のご支援を賜り厚く御礼申し上げます。
新年の始まりにあたり、2024 年に当社が達成した重要なマイルストーンのいくつかを振り返ると共に、2025 年の当社の目標について述べさせていただきます。
下記に概略をまとめました。昨年は当社にとって大きな進展を遂げた一年となりました。今年 2025 年は、さらに大きな成功を収めることができるよう社員一同邁進してまいります。
当社は、2024 年 1 月に、世界中で十分な治療を受けられない急性脳梗塞患者にとって画期的な治療薬となる可能性を持つJX10(TMS-007)の開発を目的とし、Corxel Pharmaceuticals社(旧Ji Xing Pharmaceuticals、以下「CORXEL」)との戦略的な提携を発表しました。また、この提携の一環として、難治性またはコントロール不良の高血圧症治療薬として、ベスト・イン・クラスとなる可能性を持つ、アルドステロン合成阻害剤JX09 の日本における権利を取得しました。著名な投資会社であるRTW Investments(以下「RTW」)が支援するCORXEL との提携を実現できたことは、非常に大きな進展であったと嬉しく思っています。CORXEL は、機敏さと強力な医薬品開発能力を兼ね備えた会社であり、素晴らしいパートナーであると考えております。現在この提携に基づき、JX10(TMS-007)のグローバル臨床試験の準備が進行中であり、CORXELによるJX09の第1相臨床試験も進行中です。
また、急性腎障害の治療薬となる可能性がある TMS-008 プログラムにも進展がありました。2024 年6月に健常な被験者を対象として第 1 相臨床試験の最初の投与を開始し、12 月には全ての被験者への投与を完了しました。2025年5月末までにトップラインデータの開示を予定しています。
さらに、社内研究と外部提携の両面から、強固なパイプラインの拡大を常に視野に入れています。2024 年7月に、北海道大学から脊髄損傷の新規治療候補薬TMS-010を導入し、パイプラインを拡大しました。
2024 年のこれらパイプラインの進捗により、2025 年以降に更なる価値創造を実現できる体制が整ったと考えています。2025 年は、1月に開催されるWuXi Global Forum で当社ビジネスについて紹介するとともに、Precision AQの企業アクセスイベントに参加することで、力強くスタートします。これらのイベントは、2025年1月13日から16日にかけてサンフランシスコで開催されるJ.P. Morgan 43rd Annual Healthcare Conferenceに併せて行われます。当社の経営陣とのミーティングを希望する投資家の方は、こちらのリンクからPrecision AQ に登録してくださいますようお願いいたします。
2024 年の実績
? CORXELと以下に関する戦略的提携を締結
- 急性脳梗塞(AIS)の治療薬として開発中のJX10(TMS-007)の開発提携。CORXELがBiogenからJX10(TMS-007)のワールドワイドの開発販売権を取得するとともに、当社はJX10(TMS-007)の日本における開発販売権を獲得し、アップフロントとしてCORXELの株式500万ドル相当を受領しました。さらに追加のマイルストーンやロイヤリティの可能性も得ました。
-難治性またはコントロール不良の高血圧症の治療薬として、ベスト・イン・クラスの可能性があるアルドステロン合成阻害剤であるJX09の日本における開発販売権を取得しました。
- パイプラインの開発支援のために、RTW から約6億8,400万円の出資を受けました。
? 北海道大学から脊髄損傷の新規治療薬候補であるTMS-010を導入し、当社のパイプラインをさらに拡充しました。
? 急性腎障害(AKI)を適応として開発中のTMS-008の第1相臨床試験において、被験者様への投与をすべて完了しました。
? JX10(TMS-007)の前期第2相臨床試験の結果に関する論文が、米国心臓協会(AHA)と米国脳卒中協会(ASA)が発行する査読付き学術誌『Stroke』に掲載されました。この論文は、Strokeのオンライン版でこちらからご覧いただけます。
2025 年に予定する主なマイルストーン
? CORXELが主導するTMS-007の国際共同治験の開始。当社は日本のパートナーとしてこの治験に参加する予定です。
? 2025年5月末までに、TMS-008の第1相臨床試験の結果を報告し、安全性、忍容性、薬物動態を確認する予定です。
? CORXELによるJX09の第1相臨床試験のすべての被験者様への投与完了とトップライン結果報告。患者さんを対象とした第2相臨床試験が開始される可能性も。
? TMS-010の臨床試験入りに向けた非臨床試験を開始する予定です。
? 当社は、強固なパイプラインを拡大するために、今後も社内外で高いポテンシャルを持つ医薬品シーズの評価を継続します。
2025 年も引き続きご支援をいただきますよう、謹んでお願い申し上げます。
代表取締役社長
若林 拓朗
【株式会社ティムスについて】
株式会社ティムスは、アンメット・メディカル・ニーズの克服を目指し、革新的な医薬品の発見と開発に注力し、研究段階から臨床段階までを手掛けるバイオ医薬品企業です。当社の研究開発品には、真菌由来のSMTPs(Stachybotrys microspore triprenyl phenols)と呼ばれる低分子化合物ファミリーが含まれます。
リードパイプラインであるTMS-007(JX10)は、急性期脳梗塞治療薬として前期第Ⅱ相臨床試験において有効性と安全性を示しました。その他に、治療抵抗性又は制御不能な高血圧、急性腎障害、脊髄損傷といったアンメット・メディカル・ニーズの大きい疾患に対する治療薬パイプラインを有しています。株式会社ティムスは、アカデミア等における発見を世界の医薬品市場につなげる架け橋となることを目指し、日本の主要な学術機関との確立されたパートナーシップを活用し、新たなパイプラインの探索を続けています。
詳細は当社ウェブサイト(https://www.tms-japan.co.jp)をご覧ください。
以上