福島第一原子力発電所の状況について(日報)
2022年3月30日
東京電力ホールディングス株式会社
福島第一廃炉推進カンパニー
福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。
(下線部 が新規事項)
【主な作業実績と至近の作業予定等】
・3月30日午後1時42分、正門脇にある電気絶縁油タンクのバルブ下部に油の漏えい跡があることを協力企業作業員が発見。
状況は以下のとおり。
・漏えい範囲 約50cm×50cm×1mm×1箇所
約20cm×20cm×1mm×2箇所
・拡大防止処置 電気絶縁油タンク堰内に留まっている
・漏えい継続の有無 なし
・双葉消防本部への連絡時刻 午後1時52分(119番通報)
午後2時30分、富岡消防署により「油漏えい事象」と判断された。
油の漏えい跡3箇所について、拭き取りと回収が午後2時45分に完了。
また、油の漏えい跡が確認された上部にあるバルブフランジ部について、袋養生を実施。
なお、現在漏えいは確認されていない。
・1号機の原子炉格納容器の水位安定のため、原子炉注水量の調整を行ってきた。
3月28日、水中ROVによる原子炉格納容器水位の確認をしたところ、実測水位と想定水位に差異があったことから、3月28日午後5時36分、原子炉注水量を以下のとおり変更し、水中ROV調査を再開していく。
<原子炉注水変更>
原子炉注水量 :4.0m3 /h→5.5m3 /h
内訳
・FDW系注水量 :2.5m3 /h→4.0m3 /h
・CS系注水流量 :1.5m3 /h(変更なし)
関連パラメータについては、異常のないことを確認。
今後、原子炉格納容器水位が安定するまでの間、水位の傾向を見ながら、微調整のための流量調整(-0.3m3 /h~+0.3m3 /h程度)を行う。
・1号機の原子炉格納容器の水位確保のため、原子炉注水量を増加していた。
3月29日、水中ROVによる原子炉格納容器水位の確認をしたところ、水位の上昇は確認できたものの水中ROV搭載カメラの曇りなどが確認されたことから、調査の継続が難しいと判断した。
このため、3月29日午後5時47分、水中ROV調査のために増加させていた原子炉注水量を以下のとおり変更した。
<原子炉注水変更>
原子炉注水量 :5.5m3 /h→3.9m3 /h
内訳
・FDW系注水量 :4.0m3 /h→2.4m3 /h
・CS系注水流量 :1.5m3 /h(変更なし)
関連パラメータについては、異常のないことを確認。
今後、原子炉格納容器水位が安定するまでの間、水位の傾向を見ながら、微調整のための流量調整(-0.3m3 /h~+0.3m3 /h程度)を行う。
なお、同仕様の水中ROVへの入れ替えについても検討する。
・3月16日午後11時36分頃、福島県沖を震源とする地震(マグニチュード7.3)が発生。
(双葉町:震度6弱、大熊町:震度6弱)
福島第一原子力発電所については、現在のところ、地震による主要設備の異常、モニタリングポストの指示値やダストモニタの指示値の有意な変動は確認されていない。
なお、福島第一原子力発電所において観測された地震計の数値は以下のとおり。
・福島第一原子力発電所
水平:221.3ガル(6号機)
垂直:202ガル(6号機)
3月16日福島第一原子力発電所構内において、火災報知器が作動。
状況は以下の通り。
・発生場所 事務本館(3月16日午後11時36分)
5号機タービン建屋2階(3カ所)(3月16日午後11時50分)
・双葉消防本部への連絡時刻 3月17日午前0時5分(一般回線)
当社社員による現場確認の結果、火や煙の発生等、異常がないことを確認。
3月17日午前2時7分、富岡消防署により事務本館および5号機タービン建屋2階3カ所の火災報知器の作動について「誤報」と判断された。
[3月17日午前0時50分現在]
・1~6号機設備プラントパラメータ 異常なし
・原子炉注水設備(1~3号機) 異常なし
・使用済燃料プール冷却設備(1~6号機、共用プール) 異常なし
・3月17日午前0時18分、水処理設備の運転を停止。パラメータに異常なし。
[3月17日午前1時現在]
・モニタリングポスト指示値 有意な変動なし
・発電所敷地境界・構内ダストモニタ指示値 以下のとおり
・構内線量表示器指示値 有意な変動なし
・構内排水路モニタ指示値(物揚場以外) 有意な変動なし
・海水放射線モニタ指示値 有意な変動なし
・構内排水路モニタ指示値(物揚場)については、地震前の60Bq/Lから230Bq/Lに上昇を確認。(高警報値:1,500Bq/L)
・構内連続モニタについては以下のとおり。
1/2号西側法面 1.47×10^-5 Bq/cm3 (高警報値:5×10^-5 Bq/cm3)
1号海側(2.5m盤)1.11×10^-5 Bq/cm3 (高警報値:5×10^-5 Bq/cm3)
3号海側(2.5m盤)1.55×10^-5 Bq/cm3 (高警報値:5×10^-5 Bq/cm3)
・3月17日午前1時、ALPS処理水タンク水位指示に異常がないことを確認。
・3月17日午前1時5分、1~4号機、5・6号機、共用プール水位に異常がないことを確認。
・3月17日午前1時19分、当社社員による高台パトロールを開始。
[3月17日午前2時現在]
1~6号機設備プラントパラメータ 異常なし
原子炉注水設備(1~3号機) 異常なし
使用済燃料プール冷却設備(1,4,6号機、共用プール) 異常なし
・3月17日午前1時頃より2号機原子炉建屋の構内連続ダストモニタの低下傾向を確認。
3.7×10^-3 Bq/cm3(高警報値:1×10^-3 Bq/cm3)
・3月17日午前1時現在の構内連続ダストモニタ1/2号機法面、1号海側、3号海側の数値に対して低下傾向を確認。
その他構内連続ダストモニタは、有意な変動なし。
・3月17日午前1時30分、構内排水路モニタ指示値(物揚場)の低下傾向を確認。
・5号機使用済燃料プール冷却設備は地震に伴い自動停止していることを確認。
・現在、冷却が停止している2号機および5号機使用済燃料プール冷却設備のプール水温度評価については、以下のとおり。
(2号機)運転上の制限である65℃に到達しない。
(5号機)運転上の制限である65℃に到達する時間は、約11日程度。
・ろ過水純水装置の汚泥装置油圧ポンプより、数分に1滴程度の油滴下を確認し、弁閉止操作により油の滴下停止を確認しました。(漏えい量 50cm×50cm×1mm)
・5号機および6号機原子炉建屋オペレーティングフロアにおいて、水溜まりがあることを確認。水溜まりは地震による使用済プール水の揺れにより同プールから溢水したものと推定している。
(発生場所)6号機原子炉建屋オペレーティングフロア 4箇所
(発見時刻)午前2時20分頃
(漏えい範囲)南西 0.3m×0.5m×1mm
南東 0.2m×0.2m×1mm
北東 0.2m×0.2m×1mm
北西 0.2m×0.2m×1mm
(発生場所)5号機原子炉建屋オペレーティングフロア 4箇所
(発見時刻)午前2時35分頃
(漏えい範囲)南西 5.0m×5.0m×1mm
南東 1.0m×0.5m×1mm
北東 1.0m×0.5m×1mm
北西 1.0m×0.5m×1mm
なお、5,6号連続ダストモニタに有意な変動なし。
・3月17日午前2時45分に6号機タービン補機冷却系(純水)サージタンクの水位低下(55mm/h)を確認しました。詳細については現在確認中。
・なお、現時点においてその他漏えい等の異常は確認されていない。
・3月17日午前2時45分、既設淡水化装置にウルトラフィルタ洗浄水槽の底部固定ボルトより、鉛筆2本分程度の太さの漏えいを確認しました。水槽の隔離を実施し、漏えいは堰内に留まっていることを確認している。
漏えい範囲 6m×6m×1m(漏えいした水は淡水化処理した後の淡水)
・3月17日午前2時50分、高台タンクパトロールにおいてJ5タンクおよびG6タンクエリアにて、堰の塗装のめくれを確認。なお、当該タンクエリアの周囲に漏えい等は確認されていない。
・3月17日午前3時、ストロンチウム処理水タンク(H8-A3)の位置ずれを確認しました。なお、連結配管からの漏えい等は確認されておらず、タンクの水位に有意な変動も確認されていない。
・2号機使用済燃料プール冷却設備については、スキマサージタンクの水位低下が確認されたことから隔離のため、3月16日午後11時59分、手動停止し、その後、水位低下は停止した。
・3号機使用済燃料プール冷却設備については、運用停止中で、異常なし
・5号機使用済燃料プール冷却設備については、自動停止
・6号機使用済燃料プール冷却設備については、3月17日午前2時00分に運転継続している事を確認
○津波および潮位の状況について
・1-4号機取水口開渠に設置している潮位計において、3月17日午前1時33分に津波高さは最大20cmを確認。
〇格納容器の水位および圧力について
・現時点において有意な変動は確認されていない。
・引き続き、傾向監視を継続する。
・なお詳細な確認には数時間程度要するため、改めてお知らせする。
〇タンクの位置ずれについて
・津波注意報が発令されていたことを踏まえ、タンクエリアパトロールは高台(33.5m盤)を先行実施している。
・現時点において、H8タンクエリアのA3タンクに位置ずれが確認されているが、連結配管等からの漏えい、およびタンク水位に有意な変動は確認されていない。
・また、J5,G6タンクエリアにおいて、堰の塗装にめくれが確認されているが、漏えいは確認されていない。
・なお、安全を考慮し、明るくなってから、タンク位置ずれの本格的な現場確認を実施する。
〇コンテナの転倒について
・安全を考慮し、明るくなってから現場確認を実施する。
〇地震計について
・3号機原子炉建屋1階,5階、およびタンクエリア4箇所に設置している地震計において、地震データが取れていることを確認した。
・今後、地震データを評価する。
○陸側遮水壁について
・陸側遮水壁の冷媒を供給するポンプにおいて、過電流を検知し、ポンプが自動停止した。
・測温管等の温度の状況について、有意な温度上昇は確認されていない。
なお、温度指示不良と思われる変動が3箇所確認されたが、今後詳細を確認する。
〇現在実施しているパトロールの状況について
・上部からの落下物等に留意しながら、安全を最優先に進めている。
・水漏れ等の異常を確認した場合は速やかにお知らせする。
○タンクの水位計について
・ALPS処理水等タンクの一部の水位計にRL(水位計測範囲)逸脱が確認されていましたが、本日(3月17日)午前4時31分に漏えい等の異常がないことを確認。
○今後、海側の設備を含めて、安全を最優先にパトロールを進める。
なお、2号機の使用済燃料プール冷却設備については、準備ができ次第運転を再開する。
〇3月16日午後11時37分、陸側遮水壁設備について、供給ポンプの過電流検知により自動停止していることを確認。なお、温度については現在確認中。
〇3月17日午前4時8分、5号機の使用済燃料プール冷却設備については、運転を再開した。
〇3月17日午前4時10分、ろ過水設備の西側にある雨水を保管しているノッチタンクより指3本分程度の太さの漏えいを確認。
○運用補助共用施設(共用プール建屋)において、水溜まりがあることを確認水溜まりは地震による使用済燃料プール水の揺れにより同プールから溢水したものと推定している。
・発生場所・漏えい範囲 共用プール北東、南西レール付近
0.3m×3.0m×1mm
北側真空乾燥装置冷却ユニット東
1.0m×1.0m×1mm
○5号機原子炉建屋空調設備については、空調隔離弁が全閉し、自動停止していることを3月17日午前4時55分に確認。
なお、モニタ指示値に有意な変動は確認されていない。
○1号機原子炉格納容器圧力について、一度上昇し、低下していることを3月17日午前5時48分に確認。
・地震発生前(3月16日午後10時30分):0.13kPa
・地震発生後(3月16日午後11時37分):0.28kPa
・その後 (3月17日午前 5時37分):0.00kPa
なお、1号機原子炉建屋連続ダストモニタについては、午前5時59分に有意な変動がないことを確認している。
◯3月17日午前4時30分頃、区分IIIパトロールにて淡水化装置(RO-2)亜硫酸ソーダタンクがスロッシングによる漏えいを確認。漏えいは堰内に留まっていることを確認した。
なお、漏えい範囲は、1m×1m×1mm。
◯3月17日午前5時頃、設置工事中の原水ろ過水純水汚泥増設排水設備の処理水タンクに亀裂があり、内部のろ過水が漏えいしていることを確認した。
なお、同設備は試運用中であり、放射性物質の漏えいはない。
◯3月17日午前5時13分、区分IIIパトロールにて以下を確認。
・高性能ALPSサンプルタンク(A、C)の位置ずれ
・増設ALPSサンプルタンク(A、C)の位置ずれ
なお、漏えい等は確認されていない。
◯運用補助共用施設(共用プール建屋)において午前6時25分に排気放射線モニタのサンプルポンプが停止していることを確認。
準備が出き次第、運転再開する。
◯3月17日午前6時25分に6号機タービン補機冷却系の海水ポンプ(A)冷却水の入口弁下流から漏えいしていることを確認。
◯3月17日午前6時29分に海水ポンプを(A)から(B)へ切り替え、海水ポンプ(A)の冷却水の隔離を行い、タービン補機冷却系サージタンクの水位低下の停止を確認。
なお、冷却水は純水であり、放射性物質の漏えいはない。
◯3月17日午前6時30分現在、モニタリングポスト、周辺監視境界連続ダストモニタ、構内連続ダストモニタに有意な変動なし。
なお、2号原子炉建屋1階の連続ダストモニタについては、午前4時39分に高警報がクリアし、その後も低下傾向を確認している。
◯1号機原子炉格納容器圧力については、0.00kPaに到達後、変化がないことを確認した。
◯2号機原子炉格納容器圧力については、以下のとおり。
地震発生前(3月16日午後11時30分):3.15kPa
地震発生後(3月17日午前2時26分):3.22kPa
その後(3月17日午前6時50分):3.07kPa
◯3号機原子炉格納容器圧力について0.45kPaで変化がないことを確認した。
◯3月17日午前6時29分4号原子炉建屋カバー建屋内に梁のような鉄骨が落下していることを確認した。
◯3月17日午前7時38分2号機使用済燃料プール冷却設備の運転を再開。
現場確認後、異常がないことを確認。
[3月17日午前8時現在の状況]
◯下記4件の漏えいの報告がない設備について、漏えい等の異常がないことを確認。
・滞留水移送設備
・セシウム吸着装置等
・淡水化装置等
・多核種除去設備等
◯下記3件の設備について漏えい等の異常がないことを確認。
・サブドレン他浄化設備
・陸側遮水壁設備
・地下水バイパス設備
◯なお、各設備の停止状態に異常がないことおよび火災がないことを確認している。
◯1~3号CST路注設備、共用FPC設備、使用済燃料プール二次系設備、電源設備のパトロールが完了。
◯モニタリングポスト、周辺監視境界連続ダストモニタ、構内連続ダストモニタに有意な変動なし。
◯排水路モニタの内、物揚場PSFモニタが低下後、変化がないこと、その他有意な変動がないこと確認。
◯また、1号機原子炉建屋1階連続ダストモニタが5.7×10^-4Bq/cm3で上昇中であること、2号機原子炉建屋1階連続ダストモニタは低下傾向であることを確認。
その他の建屋内モニタは変動がないことまたは低下傾向であることを確認。
◯5,6号機原子炉建屋、タービン建屋、廃棄物処理建屋、雑固体廃棄物焼却建屋について、漏えい等の異常がないことを確認。
[3月17日午前9時までの確認状況]
○発電所構内の一時保管エリアaに保管中のコンテナ6基が転倒し内容物が出ていることを確認した。転倒したコンテナのうち、5基が使用済保護衣、1基は鉄くずが保管されており、内容物の線量測定をした結果、バックグラウンド相当であることを確認。
○構内道路の一部にアスファルトの亀裂が確認されましたが、通行に支障はない。
○サブドレン集水タンクNO.1の防水塗装に剥がれが確認されたが、タンク機能に影響はない。
○タンク水位計指示値不良38台のうち27台は、初期化により復旧している。
残り11台については、予備品を使用して復旧する予定。
[3月17日午前10時までの確認状況]
○3月17日午前9時10分、5号機原子炉建屋5階から4階の階段踊り場に水たまりがあることを発見。水の滴下は止まっている。
〇発電所構内の複数のタンクエリアにおいて、多数の汚染水タンクが滑動していることおよび堰内の防水塗装に破損があることを確認。
現在、詳細な基数について確認中。
なお、タンクは基礎固定せず滑動する設計となっている。
〇1号機原子炉建屋内連続ダストモニタの指示値上昇の確認について、その後、上昇前のレベルまで低下したことを確認した。
〇物揚場PSFモニタ上昇について、サンプリングの結果、排水路本流とモニタ集水槽の全ベータの値に差がないことから、モニタ検出器自体が汚染されたものと判断した。
〇3月17日午前10時、5号機原子炉建屋において、放射性液体漏えい警報が発生。
今後、現場確認を実施する予定。
[3月17日午前11時までの確認状況]
〇5号機 原子炉建屋で発生した漏えい検知警報について、現場確認の結果、残留熱除去海水系の配管貫通部より、指4本程度の太さで室内に流入していることを確認。
〇Fエリアのタンク6基について、フランジ部より2秒に1滴の滴下していることを確認した。なお、滴下した水については堰内に留まっている。
〇雨水モバイル受入タンク(A)の受入配管から連続的に滴下していることを確認。
〇雨水処理設備RO膜ユニット(A)A-1入口配管付近より1滴/分の滴下を確認。
なお、滴下した水については堰内に留まっている。
また当該設備については現在停止中であり、今後、当該部の養生を実施する予定。
〇滞留水移送設備等については準備が整い次第復旧を開始する。
[3月17日午後0時までの状況]
〇5号機原子炉建屋階段踊り場における水たまりについて現場確認をした結果、3階、4階、および4階から5階の階段室踊り場に水たまりを確認。
水たまりについては、燃料プール水の揺れにより同プールから溢水した水が水面近傍の空調ダクトに流入し、つなぎ目部より滴下したものと推定。
現在、滴下は停止しており、水たまりについては拭き取りを実施した。
〇H2エリアタンクC3-D3タンク間の連結管において、連結管付根部の下部に水たまりを確認。現在、付根部からの滴下はなく、堰内に留まっている。
〇下記の漏えい箇所について漏えいが停止したことを確認。
・原水ろ過水純水汚泥増設排水設備の処理水タンクからのろ過水漏えい
・既設淡水化装置のウルトラフィルタ洗浄水槽からの淡水化処理水漏えい
〇タンク水位計指示不良については更に1台が復旧し、38台中28台が復旧完了している。残り10台については予備品を使用して復旧する予定。
〇5・6号機ゲートから海抜2.5mエリアの海側に向かう道路で陥没が確認され、当該箇所の通行が不可となっている。
[3月17日午後1時30分までの状況]
○区分IIIパトロールが完了。パトロールにおいて確認された水漏れ等の不具合に対しては、対策を講じる。
なお、引き続き定例のパトロールにおいても現場設備の状況を注視してまいる。
○滞留水移送設備の滞留水移送ポンプ全台の起動を完了し、起動後の健全性が確保されていることを確認した。
○Fタンクエリアのタンク6基について、滴下箇所の養生が完了した。(11カ所)
[3月17日午後2時30分までの状況]
○運転員の定例パトロールにおいて3号機廃棄物処理設備建屋1階において、以下の配管貫通部から水の流入を確認。
・使用済燃料プール設備1次系ろ過脱塩器(B)の入口配管貫通部(鉛筆1本分の太さ)
・同系出口配管貫通部(1秒間に5~6滴)
○流入した水は堰内に留まっている。
○H2エリア堰内C3ーD3タンク連結管付け根下部の水たまりについて、分析結果より雨水と判断した。
○5号機原子炉建屋オペレーションフロアにおいて、燃料プール水の揺れにより溢水した水の拭き取りが完了した。
○6号機原子炉建屋オペレーションフロアにおいて、燃料プール水の揺れにより溢水した水の拭き取りが完了した。
○港湾にある設備の点検結果については以下のとおり
・1-4号護岸エリア、5-6号護岸エリアのフェーシング等にひび割れを確認。
・メガフロート北側護岸ブロックにずれがあることを確認。
・その他護岸周辺設備に異常は確認されていない。
○一時保管エリア(f)で地震発生以前に破損が確認されていたコンテナについて、今回の地震で破損状況の拡大を確認。当該コンテナの内容物は使用済保護衣であり、内容物の線量はバックグラウンドと同等であることを確認した。
○一時保管エリア(N)において屋根の一部が破損していることを確認。
[3月17日午後4時までの状況]
○一時保管エリアaで転倒していたコンテナ6基の内容物について詳細確認を実施したところ、4基が使用済保護衣、2基が鉄くずであることを確認。
なお、転倒したコンテナについては、積み直しが完了した。
○5号機原子炉建屋で発生した残留熱除去海水系配管貫通部からの流入について、分析の結果、5号機タービン建屋滞留水が流入したものと判断したことから、同建屋へ仮設ポンプにて移送を開始した。
○ろ過水設備の西側にある雨水を保管しているノッチタンクから漏えいした水の分析結果より雨水と判断した。
○陸側遮水壁設備について、自動停止していた設備の復旧が完了した。
○一時保管エリア(N)について、詳細に確認を実施したところ屋根は破損していないことを確認した。
[3月17日午後6時30分までの状況]
○一時保管エリアbについて、区分IIIパトロール後の詳細確認の結果、保管中のコンテナ数基が転倒し内容物が出ていることを確認。
また、傾いているコンテナが数基あることを確認。
なお、内容物の線量測定をした結果、バックグラウンド相当であることを確認。
今後、準備が整い次第復旧を開始する。
○サブドレン他浄化設備について、復旧が完了した。
○運用補助共用施設(共用プール建屋)において、燃料プール水の揺れにより溢水した水の拭き取りが完了した。
警戒事態該当事象(所在町で震度6弱以上の地震発生)における地震後パトロールの結果、午後7時15分、確認された設備トラブルが発電所運営に影響を及ぼすことがないと判断した。
よって、これより通常の監視態勢へ移行する。
[3月17日午後8時30分までの状況]
○3号機 廃棄物処理設備建屋1階の配管貫通部からの水の流入について、ろ過脱塩器(B)室を確認したところ、内部に水たまりを確認。
燃料プールの水揺れによりスキマサージタンクへ流入した水が配管から流出したものと判断している。
○5号機原子炉建屋で発生した残留熱除去海水系配管貫通部からの流入箇所の応急的な止水処理の結果、指4本程度の太さから、3秒に1滴程度まで減少したことを確認した。
[3月17日午後9時30分までの状況]
○タンク水位計の指示不良については、水位計10台の復旧が完了し、38台全数の復旧が完了。
復旧した水位計の他、全ての水位計の指示について異常のないことを確認した。
[3月18日午後1時30分までの状況]
○淡水化装置(RO-2)亜硫酸ソーダタンクのスロッシングによる堰内漏えいについては、拭き取り清掃を行い異常の無いことを確認した。
○雨水モバイル受入タンク(A)の受入配管からの滴下については、配管内の水抜きを行い漏えいが止まったことを確認した。
なお、当該機は(B)系が運用可能なため運用に支障なし。
[3月18日午後4時30分までの状況]
○多核種除去設備で処理する前と後の水を保管している中低濃度タンクについては、全数確認が終了し、160基のずれを確認したが、漏えいのないことを確認した。
なお、当該タンクは基礎に固定しておらず、ずれる設計となっている。
○一時保管エリアbで転倒していたコンテナについては、積み直しが完了。
○運用補助共用施設(共用プール建屋)の排気放射線モニタのサンプルポンプの停止については、運転を再開し異常のないことを確認した。
[3月19日午後2時までの状況]
○雨水処理設備RO膜ユニット(A)A-1入口配管付近より確認されていた1滴/分の滴下について、滴下が停止したことを確認した。
また、当該部への養生を行った。
○3号機廃棄物処理設備建屋1階の配管貫通部から確認された水の流入について、流入が停止したことを確認した。
また、流入した水について拭き取りを行った。
[3月20日午後3時までの状況]
○本日(3月20日)午前7時22分頃、サブドレン集水タンクNo.7接続配管から水が漏えいしていることを協力企業作業員が発見。
状況は以下のとおりです。
・発生場所(設備名称)サブドレン集水タンクNo.7
・漏えい箇所 接続配管
・漏えい範囲 堰内の深さ30mm
・拡大防止処置 サブドレン集水タンクNo.6へ移送していたサブドレン中継タンクNo.3の移送ポンプを停止した
・漏えい継続の有無 漏えいの状況については、滴下程度に収まり、配管保温材から滴下している状況(1滴/5秒)ですが、滴下している水については養生を実施済み。
サブドレン集水タンクNo.1~7の水位に異常な変動はなし。
・外部への影響 漏えいした水は堰内(高さ200mm)に留まっている。
漏えい箇所については引き続き確認を実施。
○本日タンクエリアパトロールにおいて、Eタンクエリアの内堰の雨水の水位が、昨日6cmの所、3cmに低下していることを確認。水位測定場所近傍に漏えい痕らしきものを確認したが現状、漏えいがないことを確認。
今後、堰内雨水水位の変化の有無を継続して確認するとともに、準備が整い次第、漏えい痕の確認された箇所に対する補修作業を実施予定。
なお、Eタンクエリアのタンク水位に変化がないこと、Eタンクエリア以外のタンクエリアの内堰の雨水水位の低下がないことを確認しています。
建屋滞留水の移送状況について、パトロール及び警報監視において、漏えい等の異常はなし。
[3月21日午後5時までの状況]
〇昨日(3月20日)のEタンクエリアの内堰の雨水の水位が、昨日3cmの所、1cm程度に低下していることを確認。水位測定場所近傍の漏えい痕の確認された場所については補修作業を実施中。現状、漏えいがないことを確認。今後も、堰内雨水水位の変化の有無を継続して確認する予定。
〇昨日(3月20日)のサブドレン集水タンクNo.7接続配管からの水の漏えいのその後の状況は下記の通り。
・堰内の水についてトリチウムを分析した結果、検出限界値(77Bq/l)未満であることから、午後0時15分、雨水と判断。
〇本日(3月21日)、午前11時39分、2号機タービン建屋西側にあるサブドレンピットNo.23のサンプリングを実施した際、採水容器に油らしき物を確認。当該サブドレンピットの油分分析を行ったところ、油分が9.8mg/l検出。
なお、サブドレンサンプルタンクにおいては、排水前に分析を行い異常がないことを確認した上で排水を行っており、直近の排水時における油分分析結果は検出限界値未満(検出限界値0.3mg/l)であることを確認。
また、サブドレンピットNo.23及び連結管で繋がっているNo.24~No.27と中継1タンク系統の汲み上げを停止。
今後、サブドレンピットNo.23周辺のピット内における油分の有無や原因の調査を実施。状況は下記の通り。
・中継タンクNo.1の油分分析をした結果、検出限界値未満(検出限界値0.3mg/l)であることを確認。
・この結果、No.23~No.27を除く中継タンクNo.1系統の汲み上げを、午後2時36分再開。
〇本日(3月21日)、午前11時2分頃、既設多核種除去設備建屋西側において、移送配管の漏えい検知器の作動を協力企業作業員が確認。状況は以下の通り。
・発見時刻 午前11時2分頃
・発生場所 既設多核種除去設備建屋西側
なお、目視したところ現場に水漏れがないこと確認。
その後の状況は下記の通り。
・配管は、RO濃縮水の移送配管、現場にて測定した結果、周辺450cpmに対して、検知器周辺が750cpmであることを確認。この結果から、現時点では雨水・結露水であると特定することが難しいと判断。
・漏えい検知器外への漏えいは確認されていないが、念のため養生を実施。
・3月23日、現場確認を実施し、保温材内部の水を採取し測定したところ、バックグラウンド350cpmに対し、バックグラウンド同等であることを確認。
以上より、午後1時30分、配管からの漏えいではなく、結露水等と判断した。
なお、これまで「漏えい検知器」と記載していたが、「濡れ感知器」に訂正する。
[3月24日までの状況]
〇5号機原子炉建屋空調設備については、3月17日午前4時55分に空調隔離弁が全閉し、自動停止していることを確認していたが、3月24日、空調隔離弁を全開にしたことから、同日午後3時35分に原子炉建屋空調設備の運転を再開した。
このリリースの画像:
▼サブドレン他水処理施設の状況
http://www.jpubb.com/press/image.php?image=2500415 ▼地下水バイパスの状況
http://www.jpubb.com/press/image.php?image=2500416 ▼参考
http://www.jpubb.com/press/image.php?image=2500417 ▼参考
http://www.jpubb.com/press/image.php?image=2500418 【構内および海洋のサンプリング調査の状況】
・海水(港湾内、港湾外近傍、1~4号機取水口内)、地下水(1~4号機護岸、H4・H6タンクエリア周辺、地下貯水槽周辺、地下水バイパス)、排水路等の水質調査を実施した結果、至近の分析値と比較して有意な変動なし。
※サンプリング結果の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/analysis/
<福島第一原子力発電所における日々の放射性物質の分析結果>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/daily_analysis/
【原子炉および使用済燃料プールの冷却状況】
<原子炉>
・1~3号機原子炉への注水を継続中(各号機ともに冷温停止状態を継続中)。
・3月16日に発生した地震以降、原子炉格納容器の水位について監視強化中。その他、原子炉格納容器の温度や圧力等の推移についても注視している。
・1号機原子炉格納容器の水位については、以下【参考(1)】の通り、一時的な低下はあったものの、大きな変化は確認されていない。引き続き、監視を継続していく。
・3号機原子炉格納容器内水位については、以下【参考(2)】の通り大きな変化は確認されていない。引き続き、監視を継続していく。
・なお、敷地境界モニタリングポストおよび連続ダストモニタ、ならびに構内ダストモニタ等に有意な変動がないことを確認しており、周辺環境への影響ありません。
<使用済燃料プール>
・1,2,5,6号機使用済燃料プールを冷却中(3,4号機は燃料取り出し済み)。
【1~6号機の状況】
※プラント関連パラメータ等の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<水位・圧力・温度など>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/plant_data/
以 上
添付資料
参考資料(最終更新日時:2021年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2020年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2019年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2018年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2017年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2016年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:2015年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成26年12月31日午後4時)
参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、
【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。