ニューロクライン社との提携プログラムである統合失調症治療薬候補NBI-1117568の第2相臨床試験で良好な結果

2024/08/28  そーせいグループ 株式会社 

2024 年 8 月 28 日

ニューロクライン社との提携プログラムである統合失調症治療薬候補NBI-1117568の第2相臨床試験で良好な結果

第Ⅱ相臨床試験において20mg 1日1回投与群における有効性、安全性、忍容性が確認されたことから 統合失調症を対象とした第Ⅲ相臨床試験を2025年前半に開始予定

20mg 1日1回投与群における6週時点のPANSS合計スコアは、 プラセボ投与群と比較し7.5ポイントの改善(ベースラインから18.2ポイントの改善)となり、 統計学的に有意な改善(p=0.011、効果量0.61)が認められ、主要評価項目を達成した

20mg 1日1回投与群で追加評価項目を達成し、臨床全般印象度-重症度(CGI-S)スケール およびMarder因子スコア(陽性症状、陰性症状)においても統計学的に有意な改善が認められた

また、全ての投与量群においてNBI-1117568の安全性と忍容性は概ね良好 ニューロクライン社は米東部時間午前8時、英国夏時間午後1時、日本時間午後9時に コンファレンスコールおよびウェブキャストを開催

ネクセラファーマ株式会社(旧そーせいグループ株式会社、以下「当社」)は、提携先であるNeurocrine Biosciences Inc.(以下「ニューロクライン社」、Nasdaq:NBIX)が、統合失調症の成人を対象とした NBI-1117568 の第Ⅱ相臨床試験で良好な結果が得られたと発表しましたので、お知らせいたします。NBI-1117568 は初めての経口投与可能なムスカリンM4 受容体選択的オルソステリック作動薬で、統合失調症治療薬として開発されています。

当社とニューロクライン社は、主要な神経疾患の治療薬開発を目指して2021 年に提携契約を締結し、これまでサブタイプ選択的ムスカリンM4、M1 および M1/M4 デュアル受容体作動薬の広範な新薬ポートフォリオを創出、開発してきました。NBI-1117568 は、そのポートフォリオの中で最も開発が進んでいる開発品です。臨床試験中の4 つの開発品の開発進捗に基づくものを含め、当社はニューロクライン社からこれまでに契約一時金複数のマイルストンを受領しております。また、本契約に基づく条件の達成に応じ、最大26 億米ドルの開発、申請・承認、販売マイルスン、さらに売上高に応じた販売ロイヤリティを受領する権利を有しています。なお、ムスカリンM1受容体作動薬に関しては、本提携に基づき開発される全適応症において、一定の例外を除いて、当社が日本での開発販売権を保有しています。

NBI-1117568-SCZ2028 用量設定試験は、20mg 1 日 1 回投与群で主要評価項目を達成しました。6 週時点における統合失調症の陽性・陰性症状評価尺度(PANSS:Positive and Negative Syndrome Scale)合計スコアは、プラセボ投与群と比較し平均7.5 ポイントの改善(ベースラインから 18.2 ポイントの改善)となり、臨床的に意味があり統計学的にも有意な改善(p=0.011、効果量 0.61)が認められました。また、20mg 1 日 1 回投与群では、臨床全般印象度-重症度(CGI-S)スケール、Marder 因子スコア(陽性症状)、Marder 因子スコア(陰性症状)などの追加評価項目においても統計学的に有意な改善が認められました。

当社執行役副社長兼Nxera Pharma UK 社長で英国研究開発ヘッドのマット・バーンズは次のように述べています。「提携先であるニューロクライン社が発表したこの第Ⅱ相臨床試験結果は、当社の「NxWave™」創薬プラットフォームにとっても重要なマイルストンであり、これにより当社プラットフォームの高い能力が臨床試験でも実証されたことになります。この結果は、NBI-1117568 が製品プロファイルの観点から競争力があることを示しており、1 日 1 回の経口服用が可能であり統合失調症の患者さまにとって NBI-1117568 が重要な新規治療薬オプションとなると考えています。さらに、当社が創出し2021 年にニューロクライン社に導出した選択的ムスカリン作動薬のポートフォリオでは、NBI-1117568 も含め 4 つの開発品が臨床試験中であり、複数のメカニズムを持つ化合物を開発することで、複雑な神経疾患や神経精神疾患の治療を試みています。この非常に生産性が高い提携の下、さらなる進展を報告できることを楽しみにしています。」

ニューロクライン社のチーフメディカルオフィサー(CMO)である Eiry W. Roberts 医学博士は次のように述べています。「本第Ⅱ相用量設定試験において、1 日 1 回投与で忍容性が高くベネフィット・リスクの観点で競争力のある投与レジメンを決定でき、我々の目標を達成することができました。当社は、統合失調症治療における革新的な新薬の必要性を強く認識しており、初めてのM4 受容体選択的作動薬である NBI-1117568 の第Ⅲ相臨床試験を2025 年前半に開始することを楽しみにしています。」 第Ⅱ相臨床試験で検討されたすべての用量で、NBI-1117568 の安全性と忍容性は概ね良好でした。有害事象による投与中止率はNBI-1117568 投与群とプラセボ投与群で同程度でした。最も高頻度で報告された有害事象は傾眠、めまい、頭痛でした。吐き気や便秘などの消化器系の有害事象は発生頻度が低く、プラセボ投与群と同程度でした。心血管関連の有害事象も発生頻度は低く、いずれの用量においても臨床的な関連性は認められませんでした。プラセボ投与群と比較して、NBI-1117568 投与群において体重増加との関連性は見られませんでした。錐体外路症状の有害事象はほとんど報告されませんでした。

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