CBP501臨床第2相試験結果に関する論文誌掲載のおしらせ

2024/02/26  株式会社 キャンバス 

2024年2月26日

株 式 会 社 キ ャ ン バ ス

CBP501臨床第2相試験結果に関する論?誌掲載のおしらせ

CBP501臨床第2相試験の詳細なデータを含む論?のPre-proof*1 が、欧州の主要論?誌のひとつでEORTC(欧州がん研究治療機関。欧州内外の50か国・900以上の施設を擁する欧州最大のがん多施設共同臨床研究グループ)の公式論?誌でもある “European Journal of Cancer” に掲載されましたので、おしらせします。

論?名: T. Enzler, A. Nguyen, J. Misleh, V.J. Cline, M. Johns, N. Shumway, S. Paulson, R. Siegel, T. Larson, W. Messersmith, D. Richards, J. Chaves, E. Pierce, M. Zalupski, V. Sahai, D. Orr, S.A. Ruste, A. Haun and T. Kawabe, A multicenter, randomized phase 2 study to establish combinations of CBP501, cisplatin and nivolumab for ?3rd-line treatment of patients with advanced pancreatic adenocarcinoma, European Journal of Cancer
(2024)
DOI: https://doi.org/10.1016/j.ejca.2024.113950

この論?は、昨年10月の欧州臨床腫瘍学会(ESMO)でポスター発表されたCBP501臨床第2相試験について、掲載可能な情報量の限られるポスター発表でやむなく省略された情報(テキスト、図表)を含めて公表されたものです。

ポスター発表時に省略された情報のうち、今回の論?で公表された主要な図表は以下のとおりです。

(1) 個別症例のPFSとOSを一覧できるスイマープロット図
?い部分の長さが無増悪生存(PFS)、橙?が全生存(OS)を示します。 PFSが3ヶ月を超え治療の効果の兆候が?える症例において、第1群・第2群*2 ではOSが伸びていること、また、第1群にはデータカットオフ時点で10ヶ月を超えてご存命の患者様が3名おられることが確認できます。

(2) 各群のOSの状況を示す生存曲線
生存曲線は、縦軸が投与群に占める生存者の割合、横軸に期間(この図では月数)を示した図です。線上の丸は、データカットオフ時にご存命の症例を示します。

この図においても、治療の効果の兆候が?える症例において、第1群では長期間にわたって効果が持続していることがわかります。

(3) 腫瘍サイズの増大/縮小を示すウォーターフォール図
個別の症例について、腫瘍サイズの増大/縮小の?率(治療開始時ベースラインとの?較)をグラフにしたものです。

?は病勢進行(PD)、?は部分奏効(PR)を示します。

ESMO発表は数値のみだったためあまり明確でなかったのですが、CBP501を含む第1群・第2群(左2つ)とその他の投与群とで様子が大きく異なることがわかります。また、第4群は病勢安定(SD)の数値だけ?ると第1群や第2群との差が小さく?えたものの、この図では奏効や進行の様子が異なることがわかります。 また、第1群においてのみ部分奏効(PR)2例が観察されたことは既にお知らせしているとおりですが、その奏効の度合いの大きさも確認できます。

論?のDiscussionでは、 「サンプルサイズの小ささゆえ制約はあるが、次の臨床試験に向けEncouragingな結果である」
とし、キャンバスが次相臨床試験としてCBP501を含む3剤併用投与群と医師最適選択投与群との?較試験を計画中であることにも触れられています。

当社は、2024年2月9日公表のとおり、CBP501に関し?国で臨床第2b相試験の開始承認を得たほか、欧州でも臨床第3相試験開始申請の準備を進めています。

これらの進捗に関し公表すべき情報が発生したときまたは公表すべき決定をおこなったときは、すみやかに公表いたします。

以上

《注》
*1 従来、査読が完了し採択が決定された論?のオンライン公開は、組版された著者校正後ファイル”Corrected Proof”が原則で、採択後オンライン公開までに3-4週間かかっていました。多くの世界的論?誌は、論?公開を迅速に行うために、オンライン公開ファイルを、表紙とメタデータを追加し簡単に体裁を整えた著者原稿ファイルである”Pre-proof”へ?直しつつあります。“European Journal of Cancer”もこの方針です。 “Pre-proof”は検索等によって一般の方でも容易に閲覧可能であることから、当社は今後、論?誌掲載に関する適時開示を、各論?誌のオンライン公開方針に沿って実施します。 添付図表画像に”Pre-proof”のグレー?字が斜めに入ることがありますが、上記事情につきご了承ください。

*2 臨床第2相試験における投与群の設定と結果は下記のとおりです。
第1群: CBP501(25mg/m2)+シスプラチン+ニボルマブ → 主要評価項目達成・早期終了
第2群: CBP501(16mg/m2)+シスプラチン+ニボルマブ → 主要評価項目達成・早期終了
第3群: CBP501(25mg/m2)+シスプラチン → 主要評価項目達成せず・早期終了
第4群: シスプラチン+ニボルマブ → 主要評価項目未達成・安全性モニタリング委員会による試験中?推奨を受け終了

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