セルプロジャパン、従来とは異なる活性を有する幹細胞培養上清液を製造する新しい技術を開発し、特許を取得

2024/09/09  株式会社 Waqoo 

2024年9月9日
株式会社Waqoo

セルプロジャパン、従来とは異なる活性を有する幹細胞培養上清液を 製造する新しい技術を開発し、特許を取得

当社の100%子会社であるセルプロジャパン株式会社(本社: 神奈川県藤沢市、代表取締役社長: 佐俣文平、以下、セルプロジャパン)は、従来とは異なる活性を有する幹細胞培養上清液を製造する新技術を下記の通りに開発し、併せて特許を取得いたしましたのでお知らせいたします。



1.開発の概要

間葉系幹細胞(以下、MSC)は、骨髄、脂肪、臍帯などのヒト組織中に存在する体性幹細胞であり、軟骨、脂肪、神経細胞といった異なる種類の細胞に分化する能力を有しております。

MSC の働きには、細胞から分泌されるサイトカイン等の種々の生理活性物質の働きが大きく寄与しております。また、MSC は培養することによって培養上清液中に生理活性物質が放出され、組織創傷部の修復や抗炎症作用、免疫調節作用があることから、新しい医薬品原料としての開発が盛んに行われております。

このような中、セルプロジャパンでは、複数種類のMSCを「共培養」することにより、従来とは異なる活性を有する幹細胞培養上清液を製造する技術を開発いたしました。

「脂肪×臍帯」・「臍帯×羊膜」・「脂肪×羊膜」といった、それぞれの幹細胞の組み合わせで培養を行った(共培養した)結果、幹細胞培養上清液中に単独培養の際には観察できなかった新しい成分が存在することを確認いたしました。(図1)

これらの成分の中には、生体に対しての有効性が報告されているものが含まれており、医薬品や化粧品といった多岐に亘る応用の可能性があります。

(図1)「共培養」により培養上清液中に新規成分が産生される

2.今後の展開

セルプロジャパンでは、今回の特許技術で製造される幹細胞培養上清液を用いて、今後、以下の2つの領域への応用を積極的に検討してまいります。

①医薬品への応用

本技術によって製造される幹細胞培養上清液には、「がん」や「脱髄性疾患」「眼疾患」に対する有効性が期待される成分が含まれます。今後、in vitro(*)及びin vivoによる研究開発を進めることにより、新しい治療選択肢の提供につながる可能性が期待されます。

(*)in vitro: 生物学の実験などにおいて、試験管内などの人工的に構成され、コントロールされた環境下を指す

②化粧品等への応用

近年、化粧品業界では幹細胞コスメ市場が注目されており、市場の拡大傾向は今後も続いていくものと思われます。

今回の特許技術で製造される幹細胞培養上清液には、「整肌作用」や「紫外線防止作用」として働くことが期待される成分が含まれております。このことから、独自性のある化粧品原料及び化粧品としての商品ラインアップの更なる拡充を視野に入れて開発を進めてまいります。

なお、従来、セルプロジャパンでは、自社技術を利用した化粧品原料の製造・販売に取り組んでおり、それに加え今回取得した特許技術を用いることで、今後、よりスピーディーに市場への商品提供が図れるものと考えております。

<セルプロジャパンについて>

アカデミアで最先端の幹細胞研究に携わる現役の研究者が設立したバイオベンチャー企業。幹細胞研究の知見を活かし再生医療の普及・発展に貢献するべく、製品・原料の研究開発を行っています。ヒト幹細胞由来培養上清液の開発技術を保有しており、徹底したドナースクリーニングや製造管理、検査体制により高品質かつ安全性の高いサービス提供を実現しています。

<本技術・特許等に関する問い合わせ先>
電 話:0466-27-4134(広報担当) メール:info@cellprojapan.com

以上

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