2022 年 10 月 12 日
日 本ライフライン株式会 社
胆膵内視鏡分野に関する事業開始のお知らせ
当社は、消化器領域の胆膵内視鏡分野において、2022 年 10 月より胆道鏡を中心とする「DRES シリーズ」など複数の自社製品の販売を開始します。これにより、胆膵内視鏡分野における検査や治療に用いられる一連の医療機器をラインナップすることができますので、今後、同分野における事業を本格的に展開してまいります。なお、製品の発売は、当社製品が出展される第 30 回日本消化器関連学会週間(JDDW2022)(2022 年 10 月 27 日~30 日)以降を予定しております。
消化器は、「消化管」(食道・胃・大腸)、「肝臓」および「胆膵」(胆のう・胆管・膵臓)の3つの領域に大きく分けることができます。胆膵領域の疾患には胆管結石、胆管がん、膵がんなどがあります。胆管・膵管は肝臓・膵臓から十二指腸へと流れる消化液の通り道であり、それらが結石やがんにより詰まることで黄疸をはじめとする様々な症状が発生します。治療方法としては、胆道鏡を用いて胆管や膵管を造影しながら、処置具で検査や治療を行う手技(ERCP*)が普及しております。国内の胆膵内視鏡関連製品の市場規模は、2020 年度で約 290 億円と推計され、今後も市場の拡大が見込まれております。
当社は、心臓血管領域において培った独自の高機能シャフトの製造技術を生かし、胆道鏡および処置具の製品開発を進めてまいりました。従来の胆道鏡はシース・内視鏡ともに使い捨てのタイプが主流でしたが、当社の胆道鏡は、高価な内視鏡を再使用できる点が特長です。さらに、シース内部の鉗子口の内径を既存品より大きくしたことで、使用できる処置具の選択肢が広がります。これらの特長により、医療機関には、コスト面に加え、検査や治療の効率化や精度向上のメリットを提供できると考えております。
当社は、2017 年に初めての消化器領域の自社製品として大腸用ステントを発売以降、2019 年には肝癌治療用ラジオ波焼灼電極針を、2021 年には胃・十二指腸用ステントを市場に導入してきました。自社の独自技術を応用した製品開発を進めるとともに、消化器領域の営業・マーケティング体制の強化を進めてまいりました。引き続き胆膵内視鏡関連の製品開発に取り組み、消化器領域の事業を拡大し、心臓血管領域に続く第2の事業の柱として成長を図ってまいります。
*endoscopic retrograde cholangiopancreatography(内視鏡的逆行性胆道膵管造影)
内視鏡を使って造影カテーテルを胆管・膵管に挿入し、その内部を造影する手技。造影と同時に病変部の検査や治療を行います。
以上
【別紙】胆膵内視鏡の製品一覧
胆膵内視鏡「DRES シリーズ」
区分 製品名 販売開始時期
胆道鏡
DRES スコープ(可変アングルモデル) 2022 年 10 月
DRES スリムスコープ(フィックスモデル) 2022 年 10 月
DRES コンソール
2022 年 10 月
DRES CMOS カメラ(小型内視鏡) 2022 年 10 月
処置具
DRES ERCP カニューラ 2022 年 10 月
DRES 採石バスケット 2023 年3月期 第4四半期
DRES 生検鉗子 2022 年 10 月
RIGEL 胆管拡張バルーン 2022 年 10 月
REGULUS 胆管用チューブステント 2022 年8月