超電導ケーブルの市場規模、2029年までCAGR12.1%で成長し、729.6百万米ドルに予測
1.超電導ケーブルとは
送電と配電の架け橋となる超電導電力ケーブル。超電導ケーブルは、特定の低温以下で電気抵抗ゼロの超電導状態になる超電導導体を使用し、大電流を低損失で送電することができる。銅ケーブルの20%の太さしかない超電導ケーブルは、-196℃で電気抵抗がなくなるという超電導現象を利用することで、従来のケーブルに比べて送電寸法を最大10倍(交流で5倍、直流で10倍)にできるメリットがある。つまり、送電中の電気の散逸がほとんどない。現在、多くの国の研究機関やケーブルメーカーが研究開発を進めている。今後、ケーブル市場は完全に超電導ケーブルに切り替わっていくだろう。莫大なコストがかかるため、実用化に向けて多くの政府が事業を支援している。当社のデータは、超電導電力ケーブルのメーカー収入のみを対象としています。冷却装置は一般的に産業ガスメーカーが提供するため、この部分の収入はカウントしていない。
COVID-19のパンデミックとロシア・ウクライナ戦争の影響により、超電導ケーブルの世界市場は2022年に3億6,770万米ドルと推定され、2029年には7億2,960万米ドルの修正規模に達し、予測期間2023-2029年のCAGR 12.1%で成長すると予測されている。
世界の超電導ケーブルの主要メーカーは、Nexans、AMSC、MetOx、古河電工、STIなどである。世界の上位5社のシェアは約50%である。米国が最大市場でシェア約 35%、次いで欧州が約 30%である。製品別では、YBCOケーブルが最大のセグメントであり、約70%のシェアを占めている。また、用途別では、送電網とスマートグリッドが最も多く、次いで産業用途などとなっている。
2.本レポートに含むメーカー
メーカー別:Nexans、AMSC、MetOx、Furukawa Electric、STI、Bruker、Fujikura、SEI、SuNam、SHSC、Innost
上記メーカーの企業情報、超電導ケーブル販売量、売上、粗利益など記載されています。
超電導ケーブルが下記タイプとアプリケーション別に分けられます:
タイプ別:YBCO Cables、Bi-2212 Cables、Bi2223 Cables、Others
アプリケーション別:Grid and Smart Grid、Industrial Applications、Others
また、本レポートは地域別で超電導ケーブルの市場概要(販売量、売上高(2018-2029))などを分析しています。具体的には、下記国・地域が含まれています。
北米:アメリカ、カナダ
ヨーロッパ:ドイツ、フランス、イギリス、イタリア、ロシア、その他のヨーロッパ地域
アジア太平洋地域:中国、日本、韓国、東南アジア、インド、オーストラリア、その他のアジア太平洋地域
ラテンアメリカ:メキシコ、ブラジル、その他のラテンアメリカ地域
中東とアフリカ:トルコ、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、その他の中東及びアフリカ地域
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https://www.qyresearch.co.jp/reports/423346/superconducting-cables