2022 年 9 月 26 日
4 価髄膜炎菌ワクチン
「メンクアッドフィ(R)筋注」の国内製造販売承認を取得
サノフィ株式会社（本社：東京都新宿区、代表取締役社長：岩屋孝彦、以下「サノフィ」）は「メンクアッドフィ(R)筋注」（一般名：４価髄膜炎菌ワクチン（破傷風トキソイド結合体）、以下「メンクアッドフィ(R)」）について、本日、製造販売承認を取得しましたことをお知らせします。
厚生労働省から開発要請を受け髄膜炎菌（血清型 A,C,Y 及び W-135）による侵襲性髄膜炎菌感染症（IMD：Invasive Meningococcal Disease、以下 IMD）を予防するワクチンとして 2014 年に承認された「メナクトラ(R)筋注」（一般名：４価髄膜炎菌ワクチン（ジフテリアトキソイド結合体）、以下「メナクトラ(R)」）の後継品として、「メンクアッドフィ(R)」は開発されました。「メンクアッドフィ(R)」の製造販売承認取得は、国内第 III 相非劣性試験（MEQ00068 試験）等の結果に基づいており、IMD の予防に、より貢献できると考えています。
IMD の発生率は、出生後から 4 歳までの幼児で最も高く、次に 15～24 歳の思春期未成年及び若年成人、その次に 65 歳以上の高齢者となっています1。思春期未成年及び若年成人の疫学的解析は、大学生が学年度の最初の月に病原体の拡散を助長するような社会的行動に参加することにより、髄膜炎菌の保菌者が急速に増加することが示されています2。また、IMD は、治療を行った場合でも致死率が 10%～15%に達する重篤な疾患でもあり、生存者でも 10%～20%で四肢切断、神経障害、難聴、その他の重篤な障害などの重度の後遺症が残ることが報告されています 2。
国内で実施した MEQ00068 試験は、2～55 歳の日本人小児、思春期未成年及び成人を対象として、メナクトラ(R)に対する免疫学的非劣性、免疫原性及び安全性を評価した多施設共同試験です。メンクアッドフィ(R)の単回接種によって強力な免疫反応が得られ、4 つの血清群（A、C、W 及び Y）全てについて、メンクアッドフィ(R)による免疫応答がメナクトラ(R)による免疫反応に対して非劣性であることが示されました。2～55 歳の日本人被験者にメンクアッドフィ(R)を単回接種したときの忍容性は良好で、安全性の懸念や臨床的に重要な所見は認められませんでした。これらの結果は、海外で実施した 56 歳以上を含む 2 歳以上の全年齢層にわたる臨床試験における結果と同様でした。
予防接種は公衆衛生を維持する上で極めて重要な礎です。メンクアッドフィ(R)承認により、IMDのリスクから 1人でも多くの方々を守り、将来の日本の公衆衛生に広く貢献していけるようこれからも尽力してまいります。
【今回承認された効能又は効果、用法及び用量について】
販売名 メンクアッドフィ(R)筋注
一般名 ４価髄膜炎菌ワクチン（破傷風トキソイド結合体）
効能又は効果 髄膜炎菌（血清群 A、C、W 及び Y）による侵襲性髄膜炎菌感染症の予防
用法及び用量 1 回、0.5 mL を筋肉内接種する。
国内製造販売承認取得日 2022 年 9 月 26 日
1 Centers for Disease Control and Preventions. Meningococcal disease:surveillance.
https://www.cdc.gov/meningococcal/surveillance/index.html
2 Burman C, Serra L, Nuttens C, Presa J, Balmer P, York L. Meningococcal disease in adolescents and young aults; a
review of the rationale for prevention through vaccination. Hum Vaccin Immunother. 2019; 15(2):459-469
メンクアッドフィ(R) について
メンクアッドフィ(R) は欧州や米国など 40 ヵ国以上の国と地域において、承認されています。米国では 2 歳以上での使用が承認され、欧州等では 12 ヵ月齢以上での使用が承認されています（2022 年 9 月 26 日現在）。6週齢以上を対象とした海外臨床試験も実施しています。
サノフィについて
サノフィは、人々の暮らしをより良くするため、科学のもたらす奇跡を追求する、というゆるぎない使命を原動力に進み続ける革新的でグローバルなヘルスケア企業です。約 100 ヵ国の社員は、医療を変革し、不可能を可能に変えるため、日々研鑽に努めています。私たちは、社会的責任と持続可能性を企業の本質とし、画期的な医薬品や生命を守るワクチンを開発し、世界何百万もの人々に届けていきます。
日本法人であるサノフィ株式会社の詳細は、http://www.sanofi.co.jp をご参照ください。
