衛星画像とAIを活用し固定資産課税業務の効率化・省人化を目指す- 家屋異動判読の効果的な算出手法を実証 -

2024/07/23  株式会社 パスコ 

2024 年 7 月 23 日
株式会社パスコ

衛星画像と AI を活用し固定資産課税業務の効率化・省人化を目指す
- 家屋異動判読の効果的な算出手法を実証 -


株式会社パスコ(本社:東京都目黒区、以下:パスコ)は、福井県坂井市において、固定資産課税業務の効率化と省人化を目指し、光学衛星画像と AI 技術を活用した家屋異動判読の実証に取り組みます。

本実証では、画像処理を施し視認性を向上させた光学衛星画像から AI により家屋異動判読を行うとともに、判読精度の向上を目指します。これにより、広域かつ精度の高い家屋異動判読の成果を効率よく得ることができれば、自治体における適正な課税を維持しつつ、固定資産課税業務にかかるコストの低減と業務の平準化に貢献できると考えています。

なお、本実証は、2024 年度に経済産業省が告示した「宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業(衛星データ利用環境整備・ソリューション開発支援事業)」として採択され、福井県および坂井市の協力のもと実施するものです。

■背景

自治体は適正な固定資産課税業務のため、固定資産の状況確認を目的とした実地調査を毎年行っています。この調査は目視確認で行われており、非常に多くの時間を要することから職員の労力負担が大きなものとなっています。また、この調査では航空写真を活用する場合も多く、定期的な航空写真撮影が必要になり、費用が大きなものとなります。このような中、坂井市においては約6万棟の家屋が存在し、異動判読に多くの時間と人員が費やされています。

こうした人的負担や予算面などの課題解決を図るため、今回の実証を行うことといたしました。

■実証の概要

【実施期間】
2024 年 7 月~2025 年 2 月

【実証内容】
? 2 時期の光学衛星画像に超解像モデルを適用させ、視認性の高い画像を生成
? AI による対象地域の異動判読を実施
? 航空写真の精度との比較、検証
? 実業務への適用を検討

衛星データ
(50cm 解像度)
超解像画像
航空写真

衛星データ及び AI 超解像画像のサンプル
? CNES 2023, Distribution Airbus DS

■将来的なビジネスプラン

衛星画像の超解像処理や AI による画像判読技術は、今後も継続的に精度向上を図ります。

固定資産課税業務は、判読精度や正確性および画像の真実性が重要であることを十分に考慮したうえで、高頻度で広域撮影が可能な衛星画像の特徴を AI 技術により最大限引き出し、全国の自治体に展開可能な手法開発を進めます。パスコは、航空写真と衛星画像の双方を扱う空間情報事業者として培ってきた経験やノウハウを生かし自治体DXの実現に向けた支援を行ってまいります。

<参考>

福井県報道発表:https://www2.pref.fukui.lg.jp/press/view.php?cod=18O35e1719790061ee

■本件に関するお問い合わせ先

株式会社パスコ https://www.pasco.co.jp/
(報道機関) 広報部 press@pasco.co.jp
(お客様) お問合せフォーム https://www.pasco.co.jp/contact/

プレスリリースの内容は発表時のものです

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