<新発売> 片頭痛治療剤 「レイボー(R)錠 50mg/100mg」 ~ セロトニン1F受容体への選択性を有する、世界初のジタン系片頭痛治療剤 ~

2022/06/08  第一三共 株式会社 

2022年6月8日
日本イーライリリー株式会社
第一三共株式会社

<新発売>
片頭痛治療剤 「レイボー(R)錠 50mg/100mg」
~ セロトニン1F受容体への選択性を有する、世界初のジタン系片頭痛治療剤 ~


日本イーライリリー株式会社 (本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:シモーネ・トムセン、以下「日本イーライリリー」)と第一三共株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:眞鍋 淳、以下「第一三共」)は、本日、片頭痛治療剤 「レイボー(R)錠50mg/100mg」(一般名:ラスミジタンコハク酸塩、以下「レイボー(R)錠」)を新発売しましたので、お知らせいたします。

レイボー(R)錠は、イーライリリー・アンド・カンパニーにより片頭痛発作の急性期治療薬として開発された、既存の急性期治療薬とは異なる薬理作用をもつ、世界初のジタン系、低分子の選択的セロトニン1F受容体作動薬です。片頭痛の病態には、中枢での疼痛シグナル伝達、及び末梢での三叉神経系の過活動が関係しており、セロトニン1F受容体が視床、大脳皮質、三叉神経系の神経細胞やシナプスに発現していることから、セロトニン1F受容体の片頭痛の病態への関連性が指摘されてきました1)。本剤は、血液脳関門通過性を有し、セロトニン1F受容体に選択的に結合することにより、中枢での疼痛情報の伝達を抑制し、末梢では三叉神経からの神経原性炎症や疼痛伝達に関わる神経伝達物質[カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)やグルタミン酸など]の放出を抑制することで、片頭痛発作に対する作用を示すことが期待されています。米国において2019年10月に片頭痛の急性期治療薬として承認を取得し、日本において2022年1月に「片頭痛」の効能又は効果で製造販売承認を取得しました。

日本イーライリリーと第一三共は、片頭痛発作の発症を抑制する薬剤であるエムガルティ(R)と本剤を通じて、片頭痛医療における急性期治療から予防治療まで、患者さんのアンメットニーズに合った選択肢を提供することで、患者さんの日常生活の負担を軽減し、より豊かな生活に貢献できるものと期待しております。

以 上

製品概要
販売名 レイボー(R)錠50mg/100mg
一般名 ラスミジタンコハク酸塩
効能又は効果 片頭痛
用法及び用量 通常、成人にはラスミジタンとして1 回100mg を片頭痛発作時に経口投与する。
ただし、患者の状態に応じて1 回50mg 又は200mg を投与することができる。
頭痛の消失後に再発した場合は、24 時間あたりの総投与量が200mg を超えな
い範囲で再投与できる。
薬価 50mg 1 錠 324.70 円 / 100mg 1 錠 570.90 円
製造販売承認日 2022 年1 月20 日
薬価基準収載日 2022 年4 月20 日
発売日 2022 年6 月8 日
製造販売元 日本イーライリリー株式会社
販売元 第一三共株式会社

製剤写真
レイボー(R)錠 50mg レイボー(R)錠 100mg

PTP包装側面のスリットは、患者さんがより安全に本剤をシートから切り離して携行頂けるように、カーブを付けたデザインとなっています。

<参考情報>

片頭痛とは

片頭痛は、男性の3.6%、女性の12.9%が抱える神経疾患*1 で、頭の片側もしくは両側に中等度から重度の強さの痛みが4~72 時間持続すると共に、随伴症状として、悪心や嘔吐、光過敏、音過敏を伴うことが典型的とされます。患者さんが日常生活上に支障を抱えながら過ごす負担はさまざまな疾病の中で2 番目に大きいといわれています*2。

*1:Sakai F. et al, Cephalalgia. 1997;17:15-22
*2:GBD 2016 Disease and Injury Incidence and Prevalence Collaborators. Lancet 2017; 390: 1211-1259

関連する臨床試験

ラスミジタンの主要な臨床試験は、単回の片頭痛発作に対する有効性を検証したMONONOFU試験(国内)、SPARTAN試験(海外)、SAMURAI試験(海外)、長期安全性を検討したGLADIATOR試験(海外)、複数回の発作への一貫した有効性を検証したCENTURION試験(海外)があります。

MONONOFU試験は、日本人での有効性および安全性を評価するために実施され、主要評価項目は服用2時間後の頭痛消失であり、重要な副次評価項目として頭痛消失の用量反応性、頭痛改善が評価されました。頭痛消失及び頭痛改善においては共に200mg群では服用30分後から、100mg群では服用1時間後からプラセボ群との間に有意差が認められました。最も煩わしいとされる随伴症状(MBS)は、服用2時間後までに約6割で消失し、100mg群、200mg群においてプラセボ群との間に有意差が認められました。また、服用2時間後に日常生活への支障が認められなかった患者割合は、200mg群とプラセボ群の間に有意差が認められました。

副作用の発現割合は、プラセボ群14.5%(31/214例)、50mg群47.1%(41/87例)、100mg群64.4%(134/208例)、200mg群80.2%(146/182例)でした。主な副作用(発現頻度1%以上)として、浮動性めまい(18.8%)、動悸、回転性めまい、悪心、疲労(無力症を含む)、異常感(ゆったり感、酩酊感を含む)、筋力低下、嗜眠(倦怠感、不快感を含む)、錯感覚、傾眠(鎮静、過眠症を含む)、感覚鈍麻、協調運動障害(歩行障害、不器用等を含む)が報告されています。本試験において、重篤な有害事象、試験中止に至った有害事象及び死亡例の報告はありませんでした。

日本イーライリリー株式会社について

日本イーライリリー株式会社は、米国イーライリリー・アンド・カンパニーの日本法人です。人々がより長く、より健康で、充実した生活を実現できるよう、革新的な医薬品の開発・製造・輸入・販売を通じ、がん、糖尿病、筋骨格系疾患、中枢神経系疾患、自己免疫疾患、成長障害、疼痛、などの領域で日本の医療に貢献しています。詳細はウェブサイトをご覧ください。 https://www.lilly.co.jp

第一三共株式会社について

第一三共グループは、「世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する」ことをパーパス(存在意義)に掲げ、2030年ビジョン「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」の実現に向け、世界中で多くの患者さんに服用いただいてきた脂質異常症、感染症、高血圧症や血栓症領域の薬剤に続き、革新的ながん領域の新薬を育成してまいります。また、サイエンス&テクノロジーの優位性を活かし、新規モダリティの技術研究等を通じた創薬力の強化を目指しております。第一三共グループは、患者さん、医療関係者等の皆さまの多様なニーズに対応するべく、イノベーティブ医薬品(新薬)に加え、ジェネリック医薬品、ワクチン、OTC医薬品の事業を展開しております。詳細については、www.daiichisankyo.co.jp をご覧ください。

<本件に対するお問い合わせ>日本イーライリリー株式会社コーポレート・アフェアーズ本部 山縣実句Tel . 080-2483-4212Emai l : yamagata_migu@l i l ly.com

第一三共株式会社コーポレートコミュニケーション部Tel . 03-6225-1126

Reference: 1)Clemow DB et al. J Headache Pain. 2020;21(1):71

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