「コンクリートスラッジを利用した合成炭酸カルシウム製造によるCO2固定化実証試験」が滋賀県補助金事業として採択

2023/07/26  出光興産 株式会社 

2023 年 7 月 26 日
日本コンクリート工業株式会社
出 光 興 産 株 式 会 社

「コンクリートスラッジを利用した合成炭酸カルシウム製造によるCO2固定化実証試験」が 滋賀県補助金事業として採択

日本コンクリート工業株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社?:塚本博、以下「日コン」)と出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社?:木藤俊一、以下「出光」)が共同で実施する「コンクリートスラッジを利用した合成炭酸カルシウム製造による CO2固定化実証試験」が、滋賀県の「令和 5 年度滋賀県近未来技術等社会実装推進事業補助金事業」(以下「補助金事業」)に、このたび採択されました。両社は合成炭酸カルシウム(以下「合成炭カル」)製造・販売の事業化を進め、合成炭カルを道路舗装材等に活用することで、CO2再資源化技術の社会実装を推進します。

日コンと出光は、コンクリート廃棄物(スラッジ)を利用した CO2再資源化技術※1(以下「本技術」)により生成される合成炭カルの製造・販売事業に関して、本年 6 月に両社で協力を進めることに基本合意※2しました。

本取り組みの第一弾として、合成炭カル製造設備(製造能力 700 トン/年、以下「パイロットプラント」)の本年度中の建設と実証試験開始を目指します。パイロットプラントは、日コン 100%子会社である NC 西日本パイル製造株式会社(本社:兵庫県高砂市、代表取締役社?:前田柾、以下「NC 西日本」)の滋賀工場内に建設する予定です。

滋賀県は、近未来技術等※ 3 の事業化に向けた取り組みの促進と、同県の産業および経済の発展を図ることを目的に補助金事業を実施しています。両社はパイロットプラントの建設と実証試験の一部を補助金事業として応募し、今般、滋賀県より採択通知を受領しました。補助金額は 690万円の予定で、工期は 2024 年 2 月 28 日までとなります。

設備の性能と製造した合成炭カルの品質を確認し、市場の確保ができ次第、滋賀工場設備を商業機に切り替え稼働させる予定です。また、量産化に向け、日コングループの他の工場でもプラントを順次立ち上げることを構想しており、2024 年度内の商業化を目指します。

■各社の役割:
1.日コン(補助金事業申請者)
全体統括、設備建設・試験等実施管理、報告書作成
2.出光(共同事業体構成メンバー)
試験・分析実施、結果とりまとめ
3.NC 西日本(共同事業体構成メンバー)
設備建設等作業アドバイス

※1 CO2再資源化技術

工場や発電所で排出される CO2を炭素資源ととらえ、排ガスから回収した CO?を化学的に有用な物質に変換することで、様々な用途に再利用する技術。CO?を有用な資源として「使う」ことが可能になるため、技術の開発・普及に期待が高まっている。

※2 2023 年 6 月 15 日付

コンクリート廃棄物を利用し CO2 を再資源化した合成炭酸カルシウムの製造・販売に関する MOU の締結

※3 近未来技術等

IoT・AI・自動運転・ドローン・ビッグデータ・5G・水素をはじめとした CO?削減に資する技術等をいう。

【参考】

1. 補助金事業実施場所

2. パイロットプラント概要

パイロットプラントは主に溶出槽、反応槽、フィルタープレス、乾燥ヤード、乾燥・破砕機、貯蔵サイロから構成されます。補助金事業では合成炭カル製造のための溶出槽(コンクリートスラッジと水の混合)、反応槽(合成炭カルの生成)、付帯設備の建設を行い、それらの試運転・性能確認を実施します。製造した合成炭カルサンプルを用い、物性、乾燥・破砕試験や炭カル純度、粒子径、水分など分析を行い、製造物の品質評価を実施する予定です。

~ 本件に関するお問い合わせ先 ~
出光興産株式会社 広報部広報課
https://www.idemitsu.com/jp/contact/newsrelease_flow/index.html

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