2024年度 みちびきを利用した実証事業の採択・実証開始について ~ 衛星測位技術を活用したガス導管維持管理のさらなる高度化に向けて ~

2024/08/06  北海道瓦斯 株式会社 

2024年度 みちびきを利用した実証事業の採択・実証開始について ~ 衛星測位技術を活用したガス導管維持管理のさらなる高度化に向けて ~2024/08/06

北海道ガス株式会社(社長:川村 智郷、本社:札幌市、以下:北ガス)は、内閣府が公募した「2024年度 みちびき(※1)を利用した実証事業」に採択された、「都市ガス供給エリアでのGNSS(※2)活用標準化に向けた実証」を開始することをお知らせします。

現在北ガスでは、都市ガスを安全・安心にお使いいただくためのガス導管の点検・管理業務の効率化に向け、ガス導管の位置情報を自動かつ高精度に取得する技術の研究を進めております。昨年6月には、法令に基づき定期的に実施する、地下埋設ガス導管の検査業務効率化を図る方法として、衛星による測位情報を活用した検査システムを導入し、業務時間を従来比で11%削減いたしました。

今回の実証では、みちびき独自のセンチメータ級測位補強サービス(CLAS(※3))用いることで、本システムの運用コストの低減を図ります。また、衛星測位の課題であった都市部での測位精度の低下を、LiDAR SLAM技術(※4)を併用することで解消し、都市部を含む全エリアでの高精度な位置情報の取得を可能にします。

ガス導管の高精度な位置情報による維持管理技術は、同様に地下埋設物を取り扱う広い分野での利活用が期待されます。実証終了後は、全国の都市ガス事業者や、通信、上下水道など他インフラ事業へ本技術を展開し、インフラ分野における設備維持管理業務の効率化・品質向上への貢献を目指してまいります。

なお、本実証は北ガスを代表事業者とし、北海道地図株式会社(社長:小林 毅一、本社:旭川市)、アイサンテクノロジー株式会社(社長:加藤 淳、本社:名古屋市)と共同で実施いたします。

北ガスでは、北ガスグループ経営計画「Challenge 2030」(※5)にもとづき、デジタル技術の活用による事業構造改革を推進しています。エネルギーの安定供給と安全の確保を前提に、従来の業務プロセスを抜本的に見直しながら、強固な事業基盤の構築に向けた取り組みを引き続き進めてまいります。

詳細はこちらの資料をご参照ください。

※1:日本の衛星測位システム。QZSS(Quasi-Zenith Satellite System)
※2:全地球航法衛星システム(Global Navigation Satellite System)の略。QZSS(日本)、GPS(アメリカ)などの人工衛星を用いて測位を行うシステムの総称
※3:センチメータ級測位補強サービス(Centimeter Level Augmentation Service)の略。地上で補強情報を計算し、「みちびき」を経由して配信。この補強情報を利用することでセンチメータ級の測位精度を実現する技術
※4:自己位置推定同時地図作成(Light Detection and Ranging Simultaneous Localization And Mapping)の略。レーザー光で周囲の三次元情報を取得し、自身の位置を推定する技術
※5:北ガスグループ経営計画「Challenge 2030」

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