他家iPS細胞由来網膜色素上皮細胞(HLCR011)を用いた網膜色素上皮裂孔を対象とした治験における被験者組み入れ開始のお知らせ

2024/08/05  株式会社 ヘリオス 

2024年8月5日

他家iPS細胞由来網膜色素上皮細胞(HLCR011)を用いた網膜色素上皮裂孔を対象とした治験における被験者組み入れ開始のお知らせ

当社は、日本国内における共同開発パートナーである住友ファーマ株式会社(以下、「住友ファーマ」といいます。)と他家iPS細胞由来網膜色素上皮(RPE)細胞*1(開発コード:HLCR011)を用いた治療法の開発を進めております。このたび、網膜色素上皮裂孔*2の患者を対象とするフェーズ1/2試験(以下、「本臨床試験」といいます。)において、最初の被験者組み入れ(Part1)が九州大学病院(治験責任医師:眼科園田康平教授)にて行われましたので、お知らせ致します。今後、一定期間経過観察の上、安全性の問題が認められなければ、ランダム化フェーズ(Part2)へと移行する予定です。

本臨床試験の概要につきましては2023年6月23日に発表致しました「他家iPS細胞由来網膜色素上皮(RPE)細胞(HLCR011)を用いたフェーズ1/2試験の開始についをご参照ください。

住友ファーマと当社は、他家iPS細胞由来RPE細胞を用いた治療法を一日も早く患者さんにお届けするために、実用化を目指して本臨床試験を推進し、早期の有効性・安全性の確認を進めます。

(参照)
8月5日住友ファーマ発表プレスリリース
他家iPS細胞由来網膜?素上?細胞のフェーズ1/2試験における最初の被験者への移植のお知らせ

本件に関して、2024年12月期業績に対し現時点で確定した影響はありません。今後、開示すべき事項が発生した場合には、速やかにお知らせ致します。

*1網膜色素上皮(RPE)細胞
神経網膜層の外側にある網膜色素上皮(RetinalPigmentEpithelium)を形成する細胞のこと。RPEは単層構造で光の受容体である視細胞に接し、その機能維持・保護のための生理的機能を有する。RPEの機能異常や欠損は加齢黄斑変性や網膜色素上皮裂孔といった疾患の原因となり、視機能の障害・低下につながる。そのため、正常なRPE細胞を補充する治療法は再生医療の分野で注目されている。

2*2網膜色素上皮裂孔
加齢黄斑変性等に起因し、網膜色素上皮(RPE)細胞層が断裂、収縮し部分的に欠損する病態。視野の欠損や、視力低下を引き起こすが、現在、本病態に対する治療法は確立されていない。RPE細胞が欠損しているが視細胞の機能が保たれている場合、RPE細胞移植による視機能の維持・回復が期待できる。

以上

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