世界で20年以上肺炎球菌感染症予防に貢献するプレベナー近年の臨床上の問題に対応する「プレベナー20(R)水性懸濁注」本日発売~肺炎球菌感染症予防の取り組みはさらに前進、20の血清型をカバーし、高齢者から小児まで予防を推進~

2024/08/30  ファイザー 株式会社 

世界で20年以上肺炎球菌感染症予防に貢献するプレベナー
近年の臨床上の問題に対応する「プレベナー20(R)水性懸濁注」本日発売
~肺炎球菌感染症予防の取り組みはさらに前進、20の血清型をカバーし、高齢者から小児まで予防を推進~

報道関係各位

2024年8月30日
ファイザー株式会社

ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:原田明久)は本日、「プレベナー20(R)水性懸濁注」〔一般名:沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)。以下、本剤〕を発売しました。


プレベナー20(R)水性懸濁注 製剤写真

本剤は、当社の沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン「プレベナー13(R)」に7血清型(1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F)を加えたことで、近年臨床上で問題となっている新たな血清型に対応することが可能となった製剤です。肺炎球菌感染症の原因血清型を幅広くカバーし、肺炎球菌感染症をより広く予防することが期待されます。小児および成人を対象とした日本の医療経済学の研究では、本剤を導入することにより、医療費の大幅な削減に繋がる可能性が示されています1,2,3
肺炎球菌感染症は、肺炎球菌により引き起こされる疾患群であり、菌血症、敗血症、髄膜炎などの侵襲性感染症のほか、肺炎や中耳炎などの非侵襲性疾患(局所感染症)が含まれます。肺炎球菌感染症は、ワクチンで予防できる疾患(VPD:Vaccine Preventable Diseases)のひとつとされていますが、侵襲性肺炎球菌感染症は依然として存在しており、小児、成人ともに、プレベナー13(R)には含まれない血清型による肺炎球菌感染症罹患率の絶対的増加が認められています4,5

ファイザー株式会社 取締役 執行役員 ワクチン部門長の藤本陽子は次のように述べています。「本日、プレベナー20(R)水性懸濁注を発売できたことをたいへん嬉しく思います。ファイザーは肺炎球菌感染症予防に20年以上にわたり取り組んでおります。2000年の米国でのプレベナー発売を皮切りに、本邦では2010年にプレベナー(R)水性懸濁皮下注、2013年にプレベナー13(R)水性懸濁注を発売し、継続的に安定供給を行ってまいりました。2013年4月にプレベナー13(R)が小児の領域で定期接種化され接種が進んだことで、小児の侵襲性肺炎球菌感染症は着実に減少しています。プレベナー20(R)は小児領域での定期接種に使用されるワクチンとして、厚生労働省が本年7月31日に開催した、第57回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会において了承され、本年10月1日から定期接種における使用が決定しています。当社は今後とも、肺炎球菌感染症予防の活動で培ってきた長年の蓄積と経験を活かし、プレベナー20(R)を必要とする方々に確実にお届けできるよう安定供給に努め、医療従事者への適正使用情報の提供や一般の皆さまへの疾患啓発活動を通じ、高齢者から小児まで、肺炎球菌感染症のリスクから守ることに貢献してまいります」
当社はプレベナー13(R)を今後市場から引き上げ、9月30日をもって販売を終了いたします。

<参考情報>
各種情報提供について
当社では、以下の各種ウェブサイトでお役立ち情報を提供しています。
・医療従事者・自治体関係者向け情報
ファイザーメディカルインフォメーション 
・成人や子どもの肺炎球菌感染症に関する情報
おとなの肺炎球菌感染症を学ぶ こどもの肺炎球菌感染症を学ぶ 

成人における臨床試験について
国際共同第3相試験
本試験は、日本、韓国および台湾において60歳以上の成人を対象とした本剤の免疫原性および安全性を検討した第3相、無作為化、二重盲検、第三者非盲検比較試験です。本試験の結果は2024年2月にVaccineに公表しました6
海外第3相試験
本試験は、米国およびスウェーデンで実施した18歳以上の成人を対象に本剤の免疫原性および安全性を検討した第3相、無作為化、二重盲検比較試験です7

小児における臨床試験について
国内第3相試験
本試験は、日本人健康乳幼児を対象とした本剤の免疫原性および安全性を検討した第3相、実薬対照、無作為化、二重盲検、第三者非盲検比較試験です。本試験の結果は2024年2月にInternational Journal of Infectious Diseasesに公表しました8
海外第3相試験
本試験は、米国およびプエルトリコで実施した健康乳幼児を対象に本剤の免疫原性および安全性を検討した第3相、実薬対照、無作為化、二重盲検比較試験です9

プレベナー20(R)水性懸濁注について
本剤には、プレベナー13🄬に含まれている1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、23Fの13種に加え、新たに8、10A、11A、12F、15B、22F、33Fの7種の血清型が追加されています。

日本においては、「小児における肺炎球菌(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F及び33F)による侵襲性感染症の予防」の適応を本年3月26日に承認取得しました。また、「高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる者における肺炎球菌(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F及び33F)による感染症の予防」に対する、国内における医薬品製造販売承認事項一部変更承認を本年8月28日に取得しました。

米国では、18歳以上の成人への接種について、米国食品医薬品局(FDA)から2021年6月に承認を取得し、65歳以上の成人および19歳から64歳のリスク保持者における米国疾病管理予防センター(CDC)の予防接種の実施に関する諮問委員会(ACIP)の推奨を同年10月に受けています。また、乳幼児の侵襲性肺炎球菌感染症の予防については、FDAから2020年8月にブレークスルーセラピーの指定を受け、2023年4月に承認を取得し、ACIPの推奨を同年6月に受けました。

欧州では、18歳以上の成人への接種について、欧州医薬品庁(EMA)から2022年2月に承認を取得しています。生後6週以上18歳未満における肺炎球菌感染症の予防について、欧州委員会(EC)から2024年3月に承認を取得しました。

製品概要

製品名

プレベナー20(R)水性懸濁注

一般名

日本名:沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン
英名:20-valent Pneumococcal Conjugate Vaccine

効能又は効果

〇高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる者
肺炎球菌(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F及び33F)
による感染症の予防
〇小児
肺炎球菌(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F及び33F)
による侵襲性感染症の予防

用法及び用量

〈高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる6歳以上の者:肺炎球菌による感染症の予防〉
1回0.5mLを筋肉内に注射する。
〈肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる6歳未満の者:肺炎球菌による感染症の予防〉
1回0.5mLを皮下又は筋肉内に注射する。
〈小児:肺炎球菌による侵襲性感染症の予防〉
・初回免疫:通常、1回0.5mLずつを3回、いずれも27日間以上の間隔で皮下又は筋肉内に注射する。
・追加免疫:通常、3回目接種から60日間以上の間隔をおいて、0.5mLを1回皮下又は筋肉内に注射する。

製造販売承認取得日
(小児)

2024年3月26日

効能又は効果、
用法及び用量追加の
承認年月日
(高齢者等)

2024年8月28日

製造販売元

ファイザー株式会社

ファイザーについて:患者さんの生活を大きく変えるブレークスルーを生みだす

ファイザーはサイエンスとグローバルなリソースを活用し、人々が健康で長生きし、生活を大きく改善するための治療法をお届けしています。私たちは、革新的な医薬品やワクチンを含むヘルスケア製品の探索・開発・製造における品質・安全性・価値の基準を確立するよう努めています。ファイザーの社員は、生命や生活を脅かす疾患に対するより良い予防法や治療法を提供することで、日々、世界中の人々の健康に貢献しています。世界有数の革新的医薬品企業の責務として、信頼できる医療に誰もが容易にアクセスできるように、世界中の医療従事者、政府、地域社会と協力しています。人々の期待に応えるため、私たちは175年以上にわたり前進し続けてきました。詳細はホームページ、公式SNSをご覧ください。

(米ファイザー本社)www.pfizer.com 

(日本法人)www.pfizer.co.jpInstagramX 

<出典>

1. Shinjoh M et al., Cost-effectiveness analysis of 20-valent pneumococcal conjugate vaccine for routine pediatric vaccination programs in Japan. Expert Rev Vaccines. 2024;2:485-497.
2. Nakamura S et al., Cost-effectiveness analysis of adult pneumococcal conjugate vaccines for pneumococcal disease in Japan. Expert Rev Vaccines. 2024;23:546-560.
3. Hoshi SL et al., Cost-effectiveness analyses of 15- and 20-valent pneumococcal conjugate vaccines for Japanese elderly. Vaccine. 2022;40:7057-7064
4. 国立感染症研究所. 病原微生物検出情報(IASR): 小児侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)の発生動向および起炎菌血清型変化の解析. 2023;44:11-12.
5. 厚生労働科学研究 新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業研究「成人の侵襲性細菌感染症サーベイランスの強化のための研究」(研究代表者 明田幸宏)
6. M. Haranaka, et al. A phase 3 randomized trial of the safety and immunogenicity of 20-valent pneumococcal conjugate vaccine in adults ≥ 60 years of age in Japan, South Korea, and Taiwan. Vaccine. 2024 Feb 15;42(5):1071-1077
7. Essink B et al. Pivotal Phase 3 Randomized Clinical Trial of the Safety, Tolerability, and Immunogenicity of 20-Valent Pneumococcal Conjugate Vaccine in Adults Aged ≥18 Years. Clin Infect Dis. 2022 Aug 31;75(3):390-398
8. Y. Ishihara, M. Fukazawa, S. Enomoto, et al. A phase 3 randomized study to evaluate safety and immunogenicity of 20-valent pneumococcal conjugate vaccine in healthy Japanese infants. Int J Infect Dis. 2024;141:106942.
9. Senders S et al. A Phase Three Study of the Safety and Immunogenicity of a Four-dose Series of 20-Valent Pneumococcal Conjugate Vaccine in Healthy Infants. Pediatr Infect Dis J. 2024 Jun 1;43(6):5960603.

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