「アラベル(R)内用剤1.5g」の製造販売承認をノーベルファーマ社から承継 [SBIファーマ]

2024/09/25  SBIファーマ 株式会社 

「アラベル®内用剤1.5g」の製造販売承認をノーベルファーマ社から承継

2024年9月25日
SBIファーマ株式会社

SBIホールディングス株式会社の子会社で5-アミノレブリン酸(5-ALA)(※1)を利用した医薬品等の研究・開発等を行っているSBIファーマ株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役執行役員社長:北尾吉孝、以下、「SBIファーマ」)は、ノーベルファーマ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:塩村仁、以下「ノーベルファーマ」)から悪性神経膠腫の光線力学診断用剤「アラベル®内用剤1.5g」(以下「アラベル」)の日本における製造販売承認を10月1日付にて承継することとなりましたので、お知らせします。

アラベルは、日本ではノーベルファーマが、SBIファーマとの共同事業として臨床試験を実施し、2013年3月に製造販売承認を取得しました。このたび、開発元のSBIホールディングス子会社のphotonamic GmbH & Co. KG(本社:Pinneberg, Germany、代表: Ulrich Kosciessa, Ph.D.、以下「フォトナミック」)との契約に基づき、製造販売承認を承継することになりました。なお、承継後はSBIファーマが製造販売元および販売元として適正使用の推進および販売プロモーションを行ってまいります。

この度の製造販売承認の承継により、SBIファーマは先般用法変更を行った膀胱癌の術中診断薬である『「アラグリオ®顆粒剤分包1.5g」および「アラグリオ®内用剤1.5g」』(販売元:日本化薬株式会社)(※2)と共に、国内で5-ALAを用いた術中診断薬を一元的に扱うこととなりました。

今後もSBIファーマは、皆様の健康で豊かな毎日に貢献できるよう尽力し、がんの治療に取り組んでおられるより多くの患者様および医療従事者の皆様に、アラベルを有益に活用していただけるよう一層努力してまいります。

■アラベル®内用剤1.5gについて
アラベルは脳腫瘍の一種である悪性神経膠腫の摘出手術中に使用する光線力学診断用剤(一般名:アミノレブリン酸塩酸塩)で、世界においてフォトナミックよりパートナーを通じて欧州、アメリカを含む世界45カ国以上の国々で販売されています。
日本においては、SBIファーマとノーベルファーマの共同事業として臨床試験を行い、アラベルを悪性神経膠腫の腫瘍摘出術において、手術時の麻酔導入前3時間(範囲:2~4時間)に水に溶解して経口投与し、術中に患部に特定の波長の光を当てることで腫瘍部位を赤く光らせ、正常組織との識別を容易にすることの有効性と安全性が確認されました。

■神経膠腫(しんけいこうしゅ)について
神経膠腫は脳内に存在するグリア細胞の腫瘍で、その多くは予後不良な悪性の腫瘍です。神経膠腫は原発性脳腫瘍の約 30%を占め、腫瘍を構成する細胞の形態から何種類かに分類されます。そのうち最も多いのが星細胞腫で、これはその悪性度によって大きく4段階(グレード I~IV)に分けられます。特にグレード IV は膠芽腫と呼ばれ、最も悪性度が高く、極めて予後不良の腫瘍です。神経膠腫の標準的治療として、通常、外科的手術(開頭手術)が行なわれますが、手術で腫瘍を全摘出することは困難であり、多くの場合、術後に放射線治療や化学療法が行われます。

(※1)5-アミノレブリン酸は体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸のひとつです。5-アミノレブリン酸は、がん細胞に取り込まれると、その主要代謝産物であるプロトポルフィリンIXが蓄積します。このプロトポルフィリンIXに励起光が照射されると蛍光発光する性質を利用し、がんを可視化することで、がんの術中診断薬として実用化されており、さらなる開発が進められています。

(※2)https://www.sbigroup.co.jp/news/2024/0924_14918.html

以上

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