厚生労働省「バイオ後続品国内製造施設整備支援事業」助成対象事業者に採択並びにバイオシミラー事業推進における協働のお知らせ

2025/05/22  株式会社 カイオム・バイオサイエンス 

2025 年5月 22 日

株式会社カイオム・バイオサイエンス

厚生労働省「バイオ後続品国内製造施設整備支援事業」助成対象事業者に採択
並びにバイオシミラー事業推進における協働のお知らせ

当社は、アルフレッサホールディングス株式会社(以下「アルフレッサ ホールディングス」)、並びにキッズウェル・バイオ株式会社(以下「キッズウェル」)と、厚生労働省「医療施設等施設整備費補助金(バイオ後続品国内製造施設整備支援事業)」(以下、本助成事業)に係る公募に3社共同で申請を行い、2025 年5月 21 日付で採択されましたのでお知らせします。

採択を受け、これら3社に当社の取引先で台湾のバイオ医薬品製造受託機関であるMycenax Biotech Inc.(以下「MBI」)を加えた4社の協働により、本助成事業の目的であるバイオ後続品(以下「バイオシミラー」)の原薬・製剤製造施設の国内候補地での整備を行い、当該施設でのバイオシミラー等の製造に取り組んでまいります。



1.本助成事業の概要

本助成事業は、日本国内でバイオ後続品を安心して使用できる環境整備を目的に、厚生労働省が製造施設の整備から安定的な製造・供給までを行うに十分なノウハウ、人材、経営基盤等を有する事業者を選定し、補助を行うものです。詳しくは、下記の公募要領をご覧ください。

件名:厚生労働省「医療施設等施設整備費補助金(バイオ後続品国内製造施設整備支援事業)」
https://www.mhlw.go.jp/content/10807000/001421621.pdf

2.本助成事業への採択の経緯

当社は、独自の抗体作製技術やタンパク質調製等の創薬研究力、および臨床開発PM 機能や CMC開発等の臨床開発能力を活かし、自社創薬を手掛ける「創薬事業」と製薬企業等に高品質な技術サービスを提供する「創薬支援事業」を手掛けるとともに、IDD (Integrated Drug Discovery) 型ビジネスとしてバイオシミラービジネスや日本の創薬エコシステム循環への貢献に向けて製薬企業やスタートアップとのコラボレーションを推進しております。バイオシミラー医薬品は、厚生労働省によるバイオシミラーの普及目標の設定やバイオシミラーの使用促進に向けた診療報酬の新設等が進められており、その積極的な開発と普及が期待される薬剤であります。当社は、新薬開発と製薬会社の研究支援に続く第三の収益源創出、および社会課題の解決を行うことを目的とし、2024 年6月にはキッズウェルと新規バイオシミラーの共同開発等にかかる業務提携を締結しております。

また、適切な医療費抑制にむけたバイオシミラー医薬品のさらなる普及と安定供給体制の確立、バイオ医薬品の製造を通じたバイオ人材の育成が日本国内における重要な課題であるとの認識のもと、バイオシミラー製品の国内製造拠点の必要性について、アルフレッサホールディングス、キッズウェルと協議を進め、その結果として当該事業の推進に関する意義について合意し、この度、本助成事業への共同申請を行いました。なお、本助成事業の推進にあたり、台湾においてバイオシミラーを含むバイオ医薬品の受託開発製造機関として多くの経験を有し、近年自社製造施設の整備経験を有するMBI を含めた4社で協働関係を構築し、今後の具体的な製造設備の整備に向けて詳細な連携を図ることといたしました。
(※詳細は、別紙の共同プレスリリースもご参照ください。)

3.本助成事業における各社の協働概要等

本助成事業における今後の具体的な活動は、日本国内に、バイオシミラーを商用スケール規模で製造(原薬及び製剤)することができる施設を建設・整備し、稼働させることとしております。本助成事業の採択に伴い、今後は本申請における活動方針に基づき各社の役割を明確化した契約締結を経て、かかる業務の推進に努めていくこととなります。

当社は主として新規バイオシミラー医薬品の開発を担うこととなっており、本助成事業のもと新たに立ち上がる施設での製造を視野に入れた新たなバイオシミラー医薬品開発を推進してまいります。

4.本助成事業における協働先の概要

(1) 名称
アルフレッサホールディングス株式会社
(2) 所在地
東京都千代田区大手町一丁目1番3号
(3) 代表者の役職及び氏名
代表取締役社長 荒川隆治
(4) 主な事業内容
医薬品、医療用検査試薬、医療機器・用具の卸販売、製造販売、輸出入等ならびに調剤薬局の経営とこれらに附帯する事業を行う子会社の管理等
(5) 資本金
(2025 年3月 31 日現在)
18,454 百万円
(6) 設立年月日
2003 年9月 29 日
(7) 大株主及び持株比率
(2024 年9月 30 日現在)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 14.07%
アルフレッサホールディングス株式会社 7.65%
NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE SILCHESTER INTERNATIONAL INVESTORS INTERNATIONAL VALUE EQUITY TRUST 4.97%
株式会社日本カストディ銀行(信託口) 3.93%
アルフレッサホールディングス社員持株会2.70%
(8) 上場会社と当該会社の関係
資本関係
該当事項はありません。
人的関係
該当事項はありません。
取引関係
該当事項はありません。
関 連 当 事 者 へ の
該当状況
該当事項はありません。
(9) 当該会社の最近3年間の経営成績及び財政状態
決算期
2023 年3月期
2024 年3月期
2025 年3月期
純資産
488,335 百万円
479,859 百万円
482,247 百万円
総資産
1,339,852 百万円
1,447,625 百万円
1,439,885 百万円
1株当たり純資産
2,411.89 円
2,566.50 円
2,650.27 円
売上高
2,696,069 百万円
2,858,500 百万円
2,961,051 百万円
営業利益
30,148 百万円
38,460 百万円
38,080 百万円
経常利益
32,831 百万円
39,997 百万円
40,485 百万円
親会社株主に帰属する当期純利益
25,786 百万円
29,558 百万円
27,389 百万円
1株当たり当期純利益
127.42 円
154.13 円
147.54 円
1株当たり配当金
57.00 円
70.00 円
63.00 円

(1)名称
キッズウェル・バイオ株式会社
(2)所在地
東京都中央区日本橋本町三丁目8番3号
(3)代 表 者 の 役 職・ 氏 名
代表取締役社長
紅林 伸也
(4)事業内容
医薬品等の研究開発・製造等
(5)資本金
2,317 百万円(2025 年3月 31 日現在)
(6)設立
2001 年 3 月 1 日
(7)大 株 主 及 び 持 株 比 率
(2024 年 3 月末現在)
ノーリツ鋼機株式会社24.32%
NANO MRNA 株式会社 2.56%
野村信託銀行株式会社(信託口2052241) 1.85%
JSR 株式会社 1.76%
株式会社NINE 1.72%
(8)発 行 済 株 式 数
43,881,013 株(2025 年3月 31 日現在)
(9)上場会社と当該会社との間の関係
資本関係
該当事項はありません。
人的関係
該当事項はありません。
取引関係
2024 年6月 18 日付で、バイオシミラーの共同開発等にかかる業務提携契約を締結しております。
関 連 当 事 者 へ の該当状況
該当事項はありません。
(10)当該会社の最近3年間の経営成績及び財政状態(単位:百万円)
決算期
2023 年 3 月期
2024 年 3 月期
2025 年 3 月期
純資産
1,233
831
1,410
総資産
3,894
5,085
7,008
1 株 当 た り 純 資 産 ( 円 )
32.36
21.35
30.50
売上収益
2,776
2,431
5,082
営業利益
△550
△1,335
27
経常利益
△624
△1,389
5
当期純利益
△657
△1,422
△21
1 株 当 た り 当 期 純 利 益 ( 円 )
△2
0.77
△4
0.23
△0.52
1株当たり配当金




(1) 名称
Mycenax Biotech Inc.
(2) 所在地
台湾新竹県竹北市
(3) 代表者の役職及び氏名
Chairman/CEO and President:陳佩君(Pei-Jiun Chen)
(4) 主な事業内容
バイオ医薬品の受託開発製造事業
(5) 資本金
(2024 年 12 月末現在)
2,066,438(千新台湾ドル)
(6) 設立年月日
2001 年
(7) 大株主及び持株比率
(2024 年4月現在)
JCR Pharmaceuticals Co., Ltd. 20.36%
Center Laboratories, Inc. 20.35%
Nien Hsing Textile Co., LTD. 3.29%
Chien-Hsing Wu 2.00%
Hsin-Ying Fan 1.09%
(8) 上場会社と当該会社の関係
資本関係
該当事項はありません。
人的関係
該当事項はありません。
取引関係
該当事項はありません。
関 連 当 事 者 へ の
該当状況
該当事項はありません。
(9) 当該会社の最近3年間の経営成績及び財政状態 (単位:千新台湾ドル)
決算期
2021 年 12 月期
2022 年 12 月期
2023 年 12 月期
資本合計
1,906,665
3,105,575
2,447,192
資産合計
3,139,012
4,452,998
3,770,401
営業収益
774,270
732,276
652,620
営業利益
△85,331
△444,995
△602,102
1株当たり当期純利益
△0.61
△2.74
△3.32

5.今後の見通し

本件に伴う2025 年 12 月期業績に与える影響は精査中です。今後、開示すべき事項が発生した場合は、速やかに開示しお知らせいたします。

以上

2025 年 5 月 22 日

アルフレッサ ホールディングス株式会社
キッズウェル・バイオ株式会社
株式会社カイオム・バイオサイエンス

厚生労働省「バイオ後続品国内製造施設整備支援事業」助成対象事業者に採択
ならびに同製造施設整備事業推進における協働開始のお知らせ

アルフレッサ ホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:荒川 隆治、以下「アルフレッサ ホールディングス」)、キッズウェル・バイオ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:紅林 伸也、以下「キッズウェル」)、株式会社カイオム・バイオサイエンス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:小池 正道、以下「カイオム」)は、この度、厚生労働省による「医療施設等施設整備費補助金(バイオ後続品国内製造施設整備支援事業)」(以下、本助成事業)に係る公募に対し、3 社共同で申請を行い、2025 年5月 21 日付で採択されたことをお知らせいたします。

本助成事業は、バイオ後続品注1(以下「バイオシミラー」)の安定供給体制を日本国内に構築することを目的としています。3 社は、厚生労働省の支援を通じてバイオシミラーの国内製造拠点の整備を進めます。なお、台湾においてバイオシミラーを含むバイオ医薬品の開発製造受託機関(CDMO)としての多くの受託実績と、GMP 認証工場注2を建設・運用し、最先端の製造設備と国際基準の品質管理体制を整備してきた経験を有する Mycenax Biotech Inc.(以下「MBI」)が重要関係者として本助成事業に参画いたします。

バイオシミラーは、先行バイオ医薬品注3と同等の品質、安全性および有効性を有しながら、薬価制度上、安価に設定されていることから、その普及は患者様の治療選択肢の拡充や医療費負担の軽減、医療費の適正化にも寄与します。こうした背景を踏まえ、厚生労働省は近年、バイオシミラーの使用を促進する施策を積極的に進めています。一方で、日本国内で上市されているバイオシミラーは欧州や米国との比較で少ない状況であり、またバイオシミラーの使用率が 80%以上となった先行バイオ医薬品の成分数は 18.8%(16 成分中3成分)注4に留まっています。さらに、現在日本国内で販売されているバイオシミラーの多くは、海外の製造所で製造された原薬や製剤の輸入に依存しており注5、経済安全保障の観点からも、バイオ製造人材の育成とバイオシミラーの安定供給体制の構築が求められています。

本助成事業の採択を受け、医薬品等製造事業を有し、医療用医薬品等卸売事業において国内に医薬品等の全国流通ネットワークを構築しているアルフレッサグループ、複数のバイオシミラーの製品開発と安定供給に携わるキッズウェル、抗体医薬の研究開発に長年の経験を有するカイオム、施設設計から人材育成を含めたバイオ医薬品製造実績・ノウハウ・人材等を有する MBI の 4 社は、それぞれの強みを活かし、バイオシミラーの開発から製造、そして流通までを含む供給プロセスの一貫したトータルバリューチェーン構築に向けて協働を進めます。

注1:国内で既に承認・販売されているバイオ医薬品(先行バイオ医薬品)の特許期間・再審査期間満了後に、異なる製薬企業から販売される、先行バイオ医薬品と同等・同質の製品です。

注2:医薬品および医薬部外品の製造管理ならびに品質管理の基準である GMP(Good Manufacturing Practice)に基づき、原料の受け入れから最終製品の出荷までのすべての工程で、適正な製造管理と品質管理が徹底されていると第三者機関や行政から認定された工場を指します。

注3:先行バイオ医薬品とは、バイオシミラーの基準となる、国内で既に承認・販売されているバイオ医薬品を指します。バイオ医薬品は、遺伝子組換え技術や細胞培養技術を用いて生物が作るタンパク質などを有効成分とする、構造が複雑な医薬品であり、従来の化学合成医薬品では治療困難な病気にも効果が期待されています。

注4、注5:出所:厚生労働省「バイオ後続品の使用促進のための取組方針」
https://www.mhlw.go.jp/content/10807000/001310038.pdf

公式ページ(続き・詳細)はこちら
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/45830/0c83340c/b325/48a4/8d38/0a5735c88229/140120250515554564.pdf

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