2025 年 12 月 8 日
NTT 都市開発株式会社
東京電力パワーグリッド株式会社
内幸町一丁目街区中地区「NTT日比谷タワー」新築工事着工“進化し続ける価値創造のプラットフォーム“の実現をめざして [東京電力パワーグリッド株式会社] NTT 都市開発株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 池田 康、以下「NTT 都市開発」)および東京電力パワーグリッド株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 金子 禎則、以下「東京電力パワーグリッド」)は、東京都千代田区にて「NTT 日比谷タワー」(以下「本タワー」)が 2025 年 12 月 1日(月)に着工したことをお知らせします。なお、竣工は 2031 年 10 月末を予定しています。
本タワーは、日比谷公園に隣接した北・中・南の 3 地区からなる「内幸町一丁目街区※1」(以下「当街区」)の「中地区」において、オフィス、産業支援施設、ホール、商業、宴会場、ホテルなどの多様な用途から構成される、国内最大級となる延床面積約 36 万㎡の大規模複合施設です。当街区は、大手町・丸の内・有楽町・銀座・霞が関・新橋といった都心主要拠点の結節点に位置しており、その中で中地区は、道路上空公園を介して日比谷公園とウォーカブルにつながります。
本タワーのデザインアーキテクトには、当街区全体のマスターデザイン・プレイスメイキングを担当し、ロンドンを拠点に活動する PLP アーキテクチャーを起用しています。本タワーは、かつてこの敷地に存在した「鹿鳴館」や「NTT 日比谷ビル」の歴史を受け継ぎ、日比谷通りの風格ある景観を守りつつ、日比谷公園と一体感のあるアクティビティを感じられる景観を創出します。
多様な用途とパブリックスペースが、IOWN※2 の実装によって相互に連携し、新しいビジネス、イノベーション、コミュニケーションなどを生み出しながら未来の価値を発信する、“Evolutionary Platform - 進化し続ける価値創造のプラットフォーム ”の実現をめざします。
※1 都心最大級延床面積110万㎡ の次世代スマートシティプロジェクト(TOKYO CROSS PARK構想)
https://www.tokyo-cross-park.jp/ ※2 IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想とは、あらゆる情報をもとに個と全体との最適化を図り、多様性を受容できる豊かな 社会を創るため、光を中心とした革新的技術を活用し、これまでのインフラの限界を超えた高速大容量通信ならびに膨大な計算リソースな どを提供可能な、端末を含むネットワーク・情報処理基盤の構想
https://group.ntt/jp/group/iown/ ■国内最大級延床面積約 36 万㎡ 、IOWN を実装した次世代型複合施設 本タワーに整備する賃貸オフィス(11~42 階)は、総貸床面積約 4.6 万坪(約 15 万㎡)、基準階面積約1,600 坪(最大 7 区画に分割可)の無柱空間を有する、国内最大級のメガプレートオフィスです。東京都心において、みどりの拠点である日比谷公園や皇居外苑に加えて、銀座・汐留方面なども一望できます。
オフィスでは、最先端の設備と充実のテナント専用アメニティにより、オフィスワーカーの多種多様な価値観に合わせた最適な働き方をサポートします。さらに、IOWN の大容量・低遅延・低消費電力の特徴を生かした快適なオフィス空間・サービスを提供することにより、例えば、遠隔地の相手でもまるで隣にいるようなコミュニケーションが可能になるなど、オフィスワーカーのパフォーマンスを最大化する環境を整えます。
共創・オープンイノベーション拠点となる産業支援施設(7~10 階)は、“Evolutionary Platform“の中核として機能します。IOWN などの最先端技術で、世界中のさまざまな企業や人々とイノベーションを生み出すとともに、新しいビジネスやサービスを実証し、社会に発信し続ける場となります。
文化発信拠点となるホール(9 階・約 400 席)は、クラシック・ポップスなどのコンサートや、新サービス発表会・講演会などのビジネスシーンでも利用できます。座席からは日比谷公園が一望でき、ここでしか体験できない空間・時間を提供します。ホワイエには、「NTT 日比谷ビル」の特徴であった泰山タイルを再利用し、この場所の歴史を感じさせるデザインとします。
また、全国各地のアリーナやスタジアムを IOWN でつなぐことで、リアルタイムで臨場感あふれるスポーツ観戦・ライブビューイングなどの新しいエンターテイメント体験も可能となります。
■駅・まち・公園一体の歩行者ネットワークの形成と多様なパブリックスペース 当街区は、地上部や低層部などを介して、将来的には大丸有・銀座・霞が関・新橋といった都心主要拠点や日比谷公園とつながる、駅・まち・公園一体の歩行者ネットワークを形成します。
中地区では、日比谷公園とつながる道路上空公園を整備することにより、当街区全体の回遊性を飛躍的に向上させ、心地よいウォーカブルな空間や賑わいを創出する場となることをめざします。
低層部には、屋内外に多様なパブリックスペースを整備します。屋内貫通通路である「(仮称)Cross Gate」は道路上空公園直結の大規模なパサージュ・アトリウム空間(幅 18m×長さ 70m×高さ 14.5m)であり、壁面・天井一体型の大型 LED ビジョン(約 1,700 インチ相当)と IOWN により、新たな空間体験を提供します。
また、南地区と連携して整備する基壇部上広場は、明治時代から続く歴史的な高さ約 31m(百尺)に位置し、日比谷公園や皇居外苑を一望できる憩い・賑わいの大規模緑地空間が広がります。隣接する産業支援施設と連携を図り、最先端の技術やサービスの実験・実装の場としても活用予定です。
■環境への配慮と安定したエネルギー供給の両立
本タワーでは、建設時 CO2と運用時 CO2の両方の削減に取り組みます。建設時は、電炉鋼や低炭素セメント、カーテンウォールへのリサイクルアルミなどの採用、運用時は、コンパクトダブルスキンでの日射自動制御や、IoT・AI を活用した室内外環境・人流・エネルギーなどのデータ分析・予測による設備の最適制御により、CO2を削減します。
なお、本タワーのオフィスでは、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)の最高ランクである 5☆および「ZEB Ready」認証を取得予定です。
また、当街区ではエネルギー供給網を新たに構築予定です。本タワーでは、災害などによる停電時でも、最大 1 週間(168 時間)※3、必要なエネルギー100%の継続供給を可能にする非常用発電機を整備するなど、国内最高水準の BCP 対策により、テナントの事業継続を支えます。 環境への配慮と安定したエネルギー供給を両立し、地球に優しく、誰もが安心して過ごすことができる街づくりをめざします。
※3 中圧ガス・水供給が継続されている場合は1週間(168時間)、電力・中圧ガス・水のすべてのライフラインが寸断された場合は3日間 (72時間)100%のエネルギー供給を継続
<英国 PLP アーキテクチャー(デザインアーキテクト)・パートナー 相浦みどり氏からのコメント> NTT 日比谷タワーは、“Evolutionary Platform―進化し続ける価値創造のプラットフォーム”というコンセプトのもと、単なるビルという箱ではなく、未来のアイデアを生み出し続ける「次世代のコミュニティ」の形成をめざし、デザインしました。日比谷公園を見渡す 31mレベルの基壇部上広場、産業支援施設などは、本コンセプトの核として、多様な知が交わり、共創が生まれ、未来の価値を発信する場として設計しています。また、日比谷公園とつながる道路上空公園や直結するアトリウム空間「(仮称)Cross Gate」、将来的には銀座方面に広がる 2ha の大規模広場などとも有機的に連携し、都市と人の活動が響き合いながら相乗効果を生み出すプラットフォームを形成します。さらに、IOWN の実装により、人・街・エネルギー・情報が融合し、リアルタイムに循環できる新たな都市環境を実現。人の創造性と都市のポテンシャルを最大限に引き出し、次の 100 年の未来へと進化し続ける「生きたタワー」として、ここから世界へ広がる新しいコミュニティの誕生を期待しています。
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https://www.tepco.co.jp/pg/company/press-information/press/2025/pdf/251208j0101.pdf