2022/04/28

ヒト化抗CGRPモノクローナル抗体製剤「エムガルティ(R) 皮下注120mg オートインジェクター、皮下注120mg シリンジ」在宅自己注射が可能に ― 片頭痛患者さんの、新たな選択肢 ―

第一三共 株式会社 

2022年4月28日
日本イーライリリー株式会社
第一三共株式会社

ヒト化抗CGRPモノクローナル抗体製剤
「エムガルティ® 皮下注120mg オートインジェクター、皮下注120mg シリンジ」
在宅自己注射が可能に
― 片頭痛患者さんの、新たな選択肢 ―


日本イーライリリー株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:シモーネ・トムセン、以下「日本イーライリリー」)と第一三共株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:眞鍋 淳、以下「第一三共」)は、片頭痛発作の発症抑制を適応症とするヒト化抗CGRPモノクローナル抗体製剤 「エムガルティ® 皮下注120mg オートインジェクター、皮下注120mg シリンジ」(一般名:ガルカネズマブ(遺伝子組換え)、以下「エムガルティ®」)が本日、厚生労働省の告示により、在宅自己注射の対象薬剤となりましたことをお知らせします。

エムガルティ® は、2021年4月に発売された片頭痛発作の発症を抑制する治療薬で、皮下投与する製剤です。これまでは、本剤の処方を受けられる施設に毎月通院の上、医師による投与が必要とされていましたが、今般の告示に伴い、医師が妥当と判断した患者さんにおいては、2022年5月1日より患者さんによる在宅での自己注射が可能となります。これにより、患者さんの毎月の受診スケジュール調整や通院にかかる時間、交通費、医療機関での待ち時間などの負担が軽減されます。

日本イーライリリーと第一三共は、本剤を通じて患者さんのより豊かな生活に貢献できるものと期待しております。

以上

製剤写真

片頭痛について
片頭痛は、男性の3.6%、女性の12.9%が抱える神経性の疾患*1 で、頭の片側もしくは両側に中等度から重度の強さの痛みが4~72 時間持続すると共に、随伴症状として、悪心や嘔吐、光過敏、音過敏を伴うことが典型的とされます。日常生活上の支障を抱えながら過ごす負担はさまざまな疾病の中で2 番目に大きいといわれています*2。

*1:Sakai F. et al, Cephalalgia. 1997;17:15-22*2:GBD 2016 Disease and Injury Incidence and Prevalence Collaborators. Lancet 2017; 390: 1211-1259

エムガルティ® (ガルカネズマブ)について

エムガルティ®は、イーライリリー・アンド・カンパニーにより創製されたヒト化抗CGRPモノクローナル抗体で、新規作用機序をもつ片頭痛発作の発症を抑制する薬剤として開発されました。

カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)は片頭痛発作時に上昇し、片頭痛発作の発症に関与することが知られており、本剤はCGRPに選択的な結合親和性を有し、その活性を阻害することで、片頭痛発作の発症を抑制することが期待されます。「片頭痛発作の発症抑制」の効能又は効果で製造販売承認を取得し、2021年4月に発売しました。

エムガルティ® 皮下注120mg オートインジェクター

エムガルティ® 皮下注120mg オートインジェクターは、注射針と1回分の薬液をあらかじめ充填した、1回使いきりの注射剤です。患者さんから針を見えにくくしたデザイン、注射開始と完了のタイミングを知らせる2回のクリック音など、注射の安全性や簡便性を向上するだけでなく、注射時の患者さんの不安感の軽減を目指して開発しました。

投与部位に当てて押すことにより投与を可能とし、投与時間は5~10秒です。

自己注射をされる患者さんへの情報提供について

医師の指導により自己注射を開始される患者さんが、より安全に安心してご使用いただけるよう、エムガルティ® の治療を進める患者さんとご家族向けのウェブサイトに、本剤の「オートインジェクター」と「シリンジ」の使い方動画などを公開し、自己注射の方法をわかりやすく解説しています。 ※ 5月3日(火)より公開予定

イーライリリー・アンド・カンパニーにおける自己注射デバイス開発の歴史について

イーライリリー・アンド・カンパニーは、自己注射を必要とする患者さんのために、対象疾患や対象年齢に合わせてより良いデバイスを1923年より改良し続けて参りました。エムガルティ® のオートインジェクターの元となったのは、2型糖尿病の治療に用いられる「トルリシティ®」のデバイス「アテオス®」で、「自己注射をより良い体験に」という想いから10年の歳月をかけて、開発されました。エムガルティ® はこの既存品で得られた学びを引き継いで開発され、自己注射が初めての患者さんにも、自宅で安心して注射できるよう、やさしい設計となっています。

日本イーライリリー株式会社について

日本イーライリリー株式会社は、米国イーライリリー・アンド・カンパニーの日本法人です。人々がより長く、より健康で、充実した生活を実現できるよう、革新的な医薬品の開発・製造・輸入・販売を通じ、がん、糖尿病、筋骨格系疾患、中枢神経系疾患、自己免疫疾患、成長障害、疼痛、などの領域で日本の医療に貢献しています。詳細はウェブサイトをご覧ください。 https://www.lilly.co.jp

第一三共株式会社について

第一三共グループは、「世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する」ことをパーパス(存在意義)に掲げ、2030年ビジョン「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」の実現に向け、世界中で多くの患者さんに服用いただいてきた脂質異常症、感染症、高血圧症や血栓症領域の薬剤に続き、革新的ながん領域の新薬を育成してまいります。また、サイエンス&テクノロジーの優位性を活かし、新規モダリティの技術研究等を通じた創薬力の強化を目指しております。第一三共グループは、患者さん、医療関係者等の皆さまの多様なニーズに対応するべく、イノベーティブ医薬品(新薬)に加え、ジェネリック医薬品、ワクチン、OTC医薬品の事業を展開しております。詳細については、www.daiichisankyo.co.jp をご覧ください。

<本件に対するお問い合わせ>
日本イーライリリー株式会社
コーポレート・アフェアーズ本部 山縣実句
Tel . 080-2483-4212
Emai l : yamagata_migu@l i l ly.com

第一三共株式会社
コーポレートコミュニケーション部
Tel . 03-6225-1126

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