豪州におけるe-メタンの製造・輸出に向けた詳細検討（Pre-FEED）を開始

プレスリリース

豪州におけるe-メタンの製造・輸出に向けた詳細検討（Pre-FEED）を開始

2024年8月21日

東邦ガス株式会社

 東邦ガス株式会社（社長：増田 信之）は、このたび、豪州のエネルギー企業Santos Ltd（以下、サントス社）の子会社であるSantos Ventures Pty Ltd、東京ガス株式会社、大阪ガス株式会社の子会社であるOsaka Gas Australia Pty Ltdと、サントス社が数十年にわたる上流ガス田の開発・操業により知見を有する豪州中東部のクーパーベイスンのムーンバにおけるe-methane^＊1（以下、e-メタン）の製造と日本への輸出プロジェクト（以下、本プロジェクト）の詳細検討（Pre-FEED）実施に関する覚書を締結しました。
 本詳細検討は、2023年12月より東邦ガスとサントス社で進めてきた事業性評価^＊2の結果を踏まえて行うものです。2025年3月までの期間で、技術や制度、商務に関する検討を実施し、2030年以降に年間約13万トン（都市ガス約18,000万ｍ³分）以上のe-メタンを日本に輸出することを目指します。

■本プロジェクトの概要

■本プロジェクトのイメージ図

 日本政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」を実現するためには、再生可能エネルギーの導入促進に加え、現在のエネルギー需要の6割を占める熱需要に対応するガス体エネルギーの脱炭素化が重要です。その手段の１つとして、既存のLNG受入基地やパイプラインなどの都市ガスインフラ、消費機器がそのまま活用できることから、カーボンニュートラルへのスムーズな移行と追加的な社会コスト抑制の両立が可能なe-メタンの導入が期待されています。

 当社は、2050年にお客さま先を含めたカーボンニュートラル実現を目標に掲げており、足元からお客さま先の低炭素化、さらには脱炭素化の取り組みを加速しております。なかでも、e-メタンはガスの脱炭素化手段の主軸であり、国内外のパートナー企業と連携した案件発掘や検討を進め、2030年までに1％以上のe-メタン導入を目指しています。
 また、水素サプライチェーンの構築、CCS^＊4バリューチェーンの構築やCO₂分離回収技術の確立などの多様な選択肢を組み合わせて、「2050年カーボンニュートラル」の早期実現に貢献してまいります。

*1 グリーン水素などの非化石エネルギー源を原料として製造された合成メタン。製造されたメタンの利用（燃焼）によって排出されるCO₂と、原料として回収されるCO₂が相殺されることから、大気中のCO₂が増加しないため、カーボンニュートラル実現に貢献するもの。
*2豪州におけるe-メタンの製造・輸出に向けた事業性検討に関する共同スタディ契約の締結（2023年12月13日発表）
*3 二酸化炭素（CO₂）と水素（H₂）の反応により、都市ガスの主成分となるメタン（CH₄）を合成する技術。
*4 Carbon dioxide Capture and Storageの略称。産業活動などから排出されるCO₂を回収・貯留すること。

【サントス社の概要】

【Santos Ventures Pty Ltdの概要】

【東京ガス株式会社の概要】

【大阪ガス株式会社の概要】

【Osaka Gas Australia Pty Ltdの概要】

以 上