世界が注目する “まだ知られていない場所”へ― オーバーツーリズムを超えた、新たな旅先として佐渡島を紹介 ―
このたび、新潟県・佐渡島が、米国の有力トラベルメディア『AFAR(アファー)』による特集
「Where to Go in 2026: Places That Are on the Rise and Off the Beaten Path(2026年、行くべき旅先 - 注目度が高まりつつあり、まだ知られていない場所へ)」(2025年12月4日公開)に選出されました
。
本特集は、世界的なオーバーツーリズムへの問題意識を背景に、「責任ある旅」「地域に根ざした体験」「これまで見過ごされてきた場所」をキーワードに、これから注目すべき世界各地の旅先を紹介するもので、
日本から選出されたのは佐渡島のみとなります。
記事では佐渡島について、穏やかな海岸線、温泉、豊かな海の幸といった自然の魅力に加え、佐渡金山の歴史的価値(ユネスコ世界遺産)や、伝統的な「たらい舟」など、
ここでしか体験できない文化と暮らしが評価されています。また、東京から新幹線と船でアクセスできる利便性を持ちながら、海外ではまだ広く知られていない“アンダー・ザ・レーダー(注目されていないが、実は価値が高い)”な存在である点も、次世代の旅先として高く評価されました。
地方における高付加価値なインバウンド観光地づくり事業(佐渡・新潟エリア)では、インバウンド誘客に向けた取組を進めています。今後も新潟県が持つ多彩な魅力を、国内外に向けて積極的に発信してまいります。
▼ 掲載記事はこちら
https://www.afar.com/magazine/the-best-places-to-travel-in-2026
(日本語訳・一部要約)
私たちが選んだ2026年の旅先は、
これからの時代にふさわしい、よりよい旅のあり方を提案するものです。
それは、責任ある姿勢で、創造的に、そしてこれまで見過ごされてきた場所に目を向ける旅です。
パリは、いつの時代も素晴らしい旅先でしょう。しかし、ルーマニアのブカレスト――「東欧の小さなパリ」とも称されるこの街には、活気あるバーシーンとベル・エポック様式の美しい建築がありながら、観光客はごくわずかです。
日本の佐渡島は、手つかずのビーチや心安らぐ温泉を有し、京都を悩ませるような観光混雑とは無縁の場所です。
また、米国・セントルイスの芸術・文化シーンは、はるかに規模の大きな都市にも引けを取りません。
そろそろ、こうした場所が正当に評価される時ではないでしょうか。2026年、私たちはオーバーツーリズムに苦しむ目的地への負荷を減らし、世界各地の多様な場所へと人々の関心を広げたいと考えています。
本特集では、今まさに注目され始めている24の地域や、これまで見過ごされがちだった魅力的な旅先、
そして実際に旅を叶えるためのリソースやおすすめ情報を紹介しています。
これらの場所を選んだ理由は、責任ある旅ができるからというだけではありません。
今すぐ次の素晴らしい冒険を計画したくなる――
そんなインスピレーションを与えてくれる場所だからです。
佐渡島(日本)
佐渡島を訪れる旅行者は、伝統的な「たらい舟」を体験することができる。
知る人ぞ知るこの島は、穏やかな海岸線、豊かな海の幸、そして金の歴史という魅力を旅人にもたらします。
新潟県沖に浮かぶ佐渡島は、東京から新幹線で約2時間、さらに船で約60分と、アクセスにも恵まれています。
森林に覆われた山々、広々とした砂浜、エメラルド色の入り江が広がる風景を持ちながらも、日本国内で“インスタ映え”するとして知られる過度に観光化されたスポットとは、まったく異なる時間が流れています。
日本列島で6番目に大きな島である佐渡島の人口は、現在5万人未満。海外の旅行者には、いまだ広く知られていません。
夏には気温が20度台後半から30度前後まで上がり、迫力ある海岸線を目当てに多くの日本人海水浴客が訪れます。また佐渡は、甘エビ、アワビ、佐渡牛、全国的に知られる柿など、食の恵みにもあふれた島です。
400年以上の歴史を誇る佐渡島の金山は、日本最大の金銀山。「道遊の割戸」は、17世紀初頭のゴールドラッシュ期に人の手で掘られた、幅約30メートル、深さ約74メートルにも及ぶ壮大な割れ目として知られています。
2024年にはユネスコ世界遺産に登録され、現在は地元の人々が登場する映像再現や、等身大のアニマトロニクスの鉱夫が迎える坑道ツアーが実施されています。
もうひとつの佐渡ならではの体験が「たらい舟」です。日本の有名アニメ映画でも描かれたことで知られ、現在は観光体験として親しまれています。舟の横に浮かべたガラス底の箱越しに、日本海の海中を覗きながら漁を行います。
宿泊先
2024年、ホスピタリティブランド「
NIPPONIA」が、点在型の古民家宿泊施設をオープンしました。
丁寧に修復された歴史ある家屋は、ひとつのフルサービスホテルとして運営されています。朝食はバスケットで届けられ、米、魚、味噌に至るまで、すべて佐渡産という徹底ぶりです。
また、海沿いのホテルや温泉宿もおすすめで、なかでも料理の質と露天風呂で名高い「
OOSADO」は、上品な滞在を求める旅行者に人気です。
米国を代表する富裕層向け旅行メディアであり、「旅を通じた学びとつながり」「持続可能で意義ある旅(Meaningful Travel)」をテーマに、感度の高い読者層から支持を集めています。単なる観光情報にとどまらず、文化・歴史・地域コミュニティへの視点を重視した編集方針が特徴で、世界の旅行トレンドをリードする存在として知られています。雑誌、ウェブ、奨学金プログラム「Learning AFAR」やツアー「AFAR Experiences」など多岐にわたるメディア展開を行っています。
・発行部数:約 275,000部
・月間オンラインサイト訪問者数(UVM):約 250万人