作物種は多様だが、営利企業が生産している作物は限られる
第一次産業で加工工程がほとんどないため、商品の付加価値率は低くなる。野菜・果樹・花き・工芸農作物のように、工場での生産が可能な作物、品質を高めることや加工で付加価値がつきやすい作物においては、営利企業による参入が進んでいる。また、品種改良(交配・遺伝子組み換え等)による生産効率化と商品差別化は継続的に進んでいる。
生鮮品であることから日持ちの短い商品が多く、また生産量は天候などの自然環境に左右されるため、流通量が安定しにくい。そのため、市況により価格が大きく変動する不安定な商材である。ただし近年、コールドチェーンや保存・加工技術の発達が、日持ちの長期化や流通量の安定化に大きく貢献している。
また、最近は特に食品安全や品質などが重視される傾向にあり、消費者の国産志向が強くなっている。