定価での販売が義務付けられており、販売価格の大部分を税金が占める。嗜好性が多様で上位銘柄の集中度は低い。健康リスクがあり、広告や警告表示等に関する様々な規制が存在
たばこは形態の違いにより、紙巻きたばこ、葉巻きたばこ、刻みたばこ、電子たばこに分類される。紙巻きたばこの市場が圧倒的に大きいが、近年は電子たばこ市場の成長も目覚ましく、注目が高まっている。
たばこは、JTが財務大臣に許可された設定価格の下、定価での販売が義務付けられている。たばこ1箱あたりの価格構成をみると、国たばこ税、たばこ特別税、地方たばこ税から成るたばこ税が、たばこの販売価格の52.6%を占めており、その他消費税及び販売店マージンを除いた残り(全体の3割弱)がJTの手取分という構成になっている。
消費者の嗜好性は多様で、味、香り、価格帯などの違いにより様々な商品が存在し、No.1のシェアを誇る銘柄「セブンスター」でも全銘柄に占めるシェアは低く、「セブンスター・ボックス」を含めても6.4%にとどまっている。
また、たばこには、肺がん、口腔・咽頭がん、喉頭がん等の病気の発症率を高めるといった健康への悪影響が存在し、法律により商品パッケージや広告に警告表示が義務付けられ、条例や自主規制により公共の場では喫煙場所が大きく制限されている。