代替サービスが多く、施設周りの喫食選択肢の広さによりサービス特性が異なる
給食とは、病院や学校、オフィス、工場などを利用する不特定多数の利用者に対して、組織的・継続的に食事を提供するサービスを指す。一般的には、提供サービスが料理であることから最終消費者の代替手段が多く、施設の周りの喫食選択肢の数によりサービスの特性が異なる。具体的には、委託を受ける施設の種類によって大きく産業給食、学校給食、病院/福祉施設給食に分かれている。
産業給食は、オフィスや工場・寮、学生食堂などを対象範囲とするサービスであり、喫食選択肢が少ない工場・寮などは相対的に安定需要があり儲かりやすい一方で、都市部のオフィスの社食などは競争が激しい。
学校給食は、喫食選択肢の変動がなく、安定した売上を確保できるが単価は安い特性がある。また、設備も食材も全て施設側の指定であり、調理師派遣業に近いビジネスである。近年は学校での給食の外部委託が増えている状況でもある。
病院/福祉施設給食は、入居者が確保されている場合は安定的であるが、低価格でのデリバリーを求められるのが一般的であり、治療食・回復食など、独特の調理方法が必要なものがあるのも特徴の一つである。
いずれの給食サービスにおいても、他のフード業界同様、食中毒や異物混入などを防ぐための厳重な衛生管理が必須である。