重機械業界は大きく5つの領域に分類できる。いずれも大型・長期・高額となるため、プロジェクトマネジメントやリスク回避のためのファイナンスの仕組みが重要となる
重機械業界は扱う装置・機械に多様性が大きい業界であるが、製造する機械の種類によって大きく5つのカテゴリに分類ができる。
①電力会社向けの設備にあたるボイラやタービン、原子力装置などが主な商品となるエネルギー・環境領域。
②航空・鉄道・海運会社に向けて船舶や鉄道車両、航空機などの輸送機関の中でも大型の機械を扱う交通・輸送領域。
③石油化学メーカー向けの石油精製プラントや水道会社向けの水処理設備などに代表されるプラント設備領域。
④建設・大手製造業向けにクレーンや産業用機械を製造する機械・インフラ領域。
⑤防衛省、自衛隊、JAXAなどに戦闘機・ロケット・戦艦などの軍用設備・先端設備を製造納入する防衛・宇宙領域。
いずれの領域においても製造は大規模・長期にわたり、重厚長大産業の代表格といえる。受注後の製造・組立・試運転などで一般的には1~3年の期間を要する。また、各領域において必要な技術要件や技能が異なり、かつ熟練技術が必要であることから関係者も多い。関係者が多く工程が複雑・長期なためプロジェクト管理が重要であり、その巧拙がプロジェクトの成否を決める。受注金額も高額となり多額の運転資本も必要なことから大きな完工リスクを負うことになり、銀行や官公庁を巻き込んだファイナンスの仕組みを設けている企業も多い。導入した設備は長期的な安定稼働が求められるため、他の機械機器同様メンテナンス需要は一定の比率で存在し、安定的な収益源となっている。