信号は高い視認性と制御の安定性が求められる。看板・表示器は視認性の高いLEDへの代替、レガシーな表示器はサイネージへの代替が急速に進む
信号は大きく分けて鉄道信号と道路信号の2種類に分類できる。鉄道信号は列車の停車場への侵入可否を示す場内信号機、停車場からの出発可否を示す出発信号機、踏切への侵入可否を示す閉そく信号機が主な製品となる。いずれも間違った信号を表示すれば大事故につながる可能性があることから、高い視認性、稼働安定性や統御の安定性が求められる。道路信号については、交通整理の為の一般的な交通信号機、高速道路などに設置され混雑情報や工事情報を表示する情報表示板、また交通情報の収集・分析をもとにした統御をおこなう交通管制システムがある。鉄道信号と同様、誤った信号情報を表示すれば大事故につながるリスクがあることから、視認性や安定的な稼働が求められる製品である。近年では視認性が高く安定稼働がおこなえるLEDの信号が普及し、切り替えが進んでいる。また日本では都市部を中心として道路混雑が深刻であり、交通をうまく制御する装置へのニーズは高い。
表示器については看板と電子表示器の2種に分類ができる。看板は街中でもよく見られるようにビルの屋上に設置する屋上広告用の看板、ビル壁面に設置する壁面広告用の看板、また店舗名などを壁の壁面から突き出す形で表示する突き出し看板などがある。基本的には簡易な仕組みで製造されており、プラスチック板に広告内容を印刷し、後ろから電球で光らせたり、看板周りに電球を設置したりする製品がある。設置目的が企業の広告目的であるため、受注は商業施設などの顧客の業績状況に左右される。電子表示器は目的別に交通・安全用と広告宣伝用に分けられる。工事現場の安全表示の為に用いられるケースや鉄道駅構内の発車情報を表示するケースなどが代表例である。広告宣伝用については文字を電球により表示するものが代表例である。ディスプレイの大きさは、小売店舗のレジ前に設置される小型のものからビル壁面に設置される大型のものまで多彩である。電子看板(サイネージ)は、インターネットに接続することで顧客の反応に応じて掲載内容をリアルタイムに変更することができ、レガシーな看板やポスターについては利便性の高いサイネージへの代替が起こっている。