海運業は旅客や貨物を運ぶ運送業と、船舶の貸渡しをおこなう貸渡業に分類される
日本標準産業分類では、海運業界は水運業に分類される。水運業には外国の諸港との旅客や貨物の運送をおこなう外航海運業、日本沿岸諸港間で旅客や貨物の運送をおこなう内航海運業のほか、河川や湖沼で旅客や貨物の運送をおこなう内陸水運業、船舶の貸渡しをおこなう船舶貸渡業が含まれる。
海運業界が扱う貨物は、多岐にわたっており、それぞれの貨物の特性に応じた船舶によって輸送されている。
鉄鋼原料、鉄鋼製品(鋼材)、製紙原料、穀物、石炭などの物資は、梱包せず船倉に直接積載するばら積み船(バルク船)により輸送される。原油や石油製品などの液体貨物はタンカーにより輸送される。20フィートや40フィートなど規格化されたサイズのコンテナで運ぶコンテナ船は、自動車部品・家電・衣料・食品などの輸送に用いられる。自動車は、立体駐車場のような構造を持つ自動車専用船で輸送される。また温度管理が必要な生鮮食品・医薬品・魚介類・冷凍品などは、冷凍・冷蔵貨物船やリーファー(冷蔵・冷凍機能付きコンテナ)により輸送される。
海上輸送は、トラックや航空輸送とくらべ大量・長距離輸送に適しており、輸送効率も高く、輸送コストが低い。一方で、輸送速度は遅く時間がかかるので、納期の短い貨物には不向きである。また台風など天候の影響を受けることもあり、航行管理が重要である。