放送業界はテレビ放送とラジオ放送に分けられ、それぞれの特性に応じて番組が構成される
放送業界は「テレビ放送」と「ラジオ放送」に分けられるが、テレビ放送としては「地上波放送」、「衛星放送(BS・CS)」、「有線放送(ケーブルテレビ)」がある。地上波放送は放送局と家庭の間に地上の中継所を設けて電波を送るものであり、テレビ放送では主流でもっとも多くの人に視聴されている。2012年には地上波デジタル放送に完全移行し、高品質な映像と音声などを視聴できるようになった。衛星放送は人工衛星を使って電波を送るものであり、山間部など障害物が多い広域の地域に効率よく大容量の情報を提供でき、災害にも強い。その強みを活かしてサービスの多様化(災害通信サービスなど)を進めている。有線放送(ケーブルテレビ)はケーブルテレビ局と家庭をケーブルでつなぎケーブルを通じて電波を送るもので、様々なエリアでテレビの視聴が可能であり、かつ多彩な情報提供をおこなうことや対話型サービスが可能であるため、地域密着情報や様々な専門番組を提供することができる。また、テレビ放送事業者、特に地上波放送をおこなうキー局はIPネットワーク(インターネット)を通じた動画配信サービスに注力している。
ラジオ放送には「AM放送」、「FM放送」、「短波放送」がある。AM放送は、電波の振幅が信号の強弱に応じて放送するもので、トーク番組やバラエティー番組を中心に配信される。「FM放送」は周波数の密度を変えることで放送するもので、AMと比較すると音質が高いことから音楽番組を中心に配信される。短波放送は短波を利用した放送で、出力が小さくても遠距離の地帯に放送できるため、国際放送や国内放送などに利用される。