ネット広告は広告の効果を測定しやすく、ターゲットを絞った発信が可能
ネット広告の特徴として、広告効果測定が容易であるという利点がある。従来のテレビや新聞といった媒体では、広告効果の判断が難しかったが、ネット広告では見た人数(インプレッション数)や属性、クリック数、購買に繋がったコンバージョン率などを把握することができ、ユーザーの嗜好など顧客の行動特性を把握することができる。また、もう一つのメリットとして、ターゲットを絞って的確に発信できるという点もある。例えばポータルサイトでは消費者の検索履歴や行動履歴に応じて、関連する広告を表示する機能が構築されている。これらを活用した、広告効果を高めるための様々な広告手法が出現している。
インターネットメディアの出現当初は、従来のメディアと同様に枠買い契約がメインであった。しかし、費用対効果を高める動きや広告関連技術の発展を背景に、運用型広告というRTB(Real-Time Bidding)とよばれるリアルタイムでのオークション入札による広告枠が主流になってきている。これは、費用対効果を高めたい広告主と、広告枠を高く販売したい媒体双方のニーズを最適化する仕組みで、SSP(Supply Side Platform)とDSP(Demand Side Platform)という、供給側と需要側それぞれの管理をおこなうプラットフォームによって実現されている。例えば、消費者がWebページを開くと、瞬時にSSPからDSPにそのユーザーの情報が送られ、DSPは広告主のターゲットや予算に合わせて適正価格で入札し、競り勝った広告が瞬時にWebページに表示されるという仕組みとなっている。RTBはバナー(画像)広告やテキスト広告に加え、動画サイトでのCMやSNS、スマートフォンアプリのポップアップ広告などでも利用されている。
運用型広告は複数メディアと複数の広告主による多対多の間でのマッチングがおこなわれるため効率がよく、2024年のインターネット広告媒体費のうち88.1%を占めている。一方でプライバシー保護の観点からサードパーティCookieの廃止が進んでおり、ユーザーを特定・認識する代替方法への対応が進んでいる。
また、他にタイアップ広告やアフィリエイト広告という手法も頻繁にみられる。タイアップ広告はWebサイト上で広告主の商品やサービスを取り上げ、レビューによる販売促進、資料請求を促進する手法であり、記事風のものが多い。アフィリエイト広告は実際のクリックや資料請求、商品の購入、会員登録などの成果によって広告費を支払う成果報酬型の手法であり、高い費用対効果が見込める手法である。しかし、媒体社やブロガーなどアフィリエイターの発信するコンテンツをコントロールできないことやステルスマーケティングの規制強化など、リスクも増大している。