家電業界は白物家電と黒物家電に分けられ、高付加価値商品が注目されている
家電業界の商品は、家事で使用される白物家電(生活家電)、音響や映像などの趣味・娯楽分野で使用される黒物家電(娯楽家電・AV機器)に大別される。また白物・黒物に分類しにくいロボット掃除機や美顔器などの美容家電もある。
白物家電としては、冷蔵庫や洗濯機、エアコン、掃除機、炊飯器、電子レンジ、照明器具、ミシン、ドライヤー、コーヒーメーカーなどが挙げられる。白物家電は高価格帯の高機能製品や省エネ製品に注力しており、それらへのニーズが高まっている。例えば、センサーにより大人と子供を見分けて冷房や送風をおこなうエアコンや、食品の保存性を高めた冷蔵庫などである。
黒物家電としては、テレビやビデオ・DVDレコーダー、ヘッドフォンやスピーカーなどの音響機器、TVゲーム、カメラなどが挙げられる。黒物家電も白物家電と同様に、高機能製品のニーズが高まっている。例えば、テレビではより高画質な映像を見ることができる「4Kテレビ」「8Kテレビ」、CDより高音質なハイレゾリューション(ハイレゾ)の人気によりハイレゾ対応のヘッドフォン、人工知能を搭載した「Google Home」「Amazon Echo」などのスマートスピーカーが人気になっている。
最近のヒット商品としてはアイロボットのロボット掃除機「ルンバ」、バルミューダの高級トースター「BALMUDA The Toaster」、ふとんクリーナー「レイコップ」、アウトドアスポーツで利用するために開発されたアクションカメラ「GoPro」、全方位を一度に撮影できる360度カメラ「Insta360」、頭皮ケアができるパナソニックのドライヤー「ナノケア」などが挙げられ、今後は人の音声を認識して自動で稼働する「ノールックAI家電」やキッチンなどの壁面に組み込まれる「ビルトイン家電」などが注目される。