個人にも需要がある筆記具、ノートをはじめ、オフィス向けにはコピー用紙、ファイル・バインダー、封筒、伝票・帳票類、印鑑、パソコン周辺機器、ミネラルウォーターなどが主要商材となる
文具・事務用品業界では、取り扱う商品の種類の多さが特徴である。筆記具だけみても、万年筆・シャープペンシル・ボールペン・マーキングペン・鉛筆など多様な商品があり、それぞれがさらに太さ、色などのバリエーションを持つため、SKUが非常に多く、流通における商品管理の手間、在庫の負担は重くなりやすい。
近年は文具・事務用品流通では通販が台頭している。アスクル、たのめーる(大塚商会)、カウネット(コクヨ)の3社が大手である。アスクルはプラスの子会社として発足し、1993年3月より首都圏でアスクル事業を開始、当初はカタログ通販としてスタートしたが1997年3月より、インターネットを通じた受注を開始した。現在はヤフーの傘下に入り、個人向け通販であるLOHACOにも注力している。たのめーるはOA機器商社大手の大塚商会のオフィスサプライ事業として1999年にスタートした。カウネットは先行する2社からやや遅れて2000年に法人化され事業をスタートさせている。いずれも当初は、既存の流通経路である卸・代理店・特約店が「中抜き」を恐れ抵抗勢力となるケースもあったため、それらとの関係性に配慮しながら慎重に事業立ち上げがおこなわれた。