ITサービスはシステムの運用・障害対応・改善・教育など、エンジニアの工数を定期的に投入するサービスであるため、月額固定のフィー体系になっていることが多い
ITサービス企業が提供するサービスは大きく4種類に分類ができる。「運用」、「障害対応」、「改善」、「教育」である。まず一つ目の「運用」に関しては、顧客の既存システムのモニタリングとシステムトラブル・障害の予知と対策をおこなう点に付加価値がある。ITが広く業務に入り込んだ現代では、システムやネットワークにトラブル・停止が起こることは重大な事業リスクになり得ることから、事前のモニタリングが重視される傾向にある。具体的にはシステムに関する問題のモニタリングと報告や管理業務の代行、アカウント管理やネットワーク管理、万が一の場合に備えたデータバックアップ、システム稼働状況のモニタリング、定期的なメンテナンスなどが代表的な業務として挙げられる。次に「障害対応」である。未然に防げなかった問題が障害・システムダウンとして顕在化した際、すみやかに正常な状態に復旧することにIT保守業者の二つ目の付加価値がある。複雑な情報システムの中でトラブルの原因を特定し、打ち手を講じるためには情報システムに関する専門性が必要であり、ITサービス会社の付加価値の中核となっている。三つ目は、「改善」であるが、メンテナンスやシステムダウンからの復旧をした際、もしくは業務フローを変更した際にシステムの改善が必要な場合が出てくる。それを実施するのが改善の付加価値である。四つ目は「教育」である。これはシステムの利用者や管理者に対して専門的な情報を供与、操作の習熟度を上げさせるという点に付加価値がある。
以上のようにITサポート業務はシステムの診断・障害予防・障害からの復旧・教育などに代表されるように、エンジニアの工数を定期的に投入する。したがって、サービスの提供は月額固定などの料金で徴収することが多く、契約を獲得すれば以降は安定した収益を得られるという特徴がある。