コンビニは食品スーパーの補完的役割から独自の進化を遂げてきた。商品回転率が高いため、マーチャンダイジング機能が重要
コンビニエンスストアが食品スーパーの補完として生まれた業態ということもあり、店頭での主な取扱い商品は食品である。肉まんや唐揚げなどのホットスナック、即席めんなどの加工食品、弁当・おにぎりなど、日配品の中でも喫食に手間と時間がかからない商品の取りそろえが多い。次いで多いのがたばこであり、他には日用品の販売やサービスの提供もおこなう。特にたばこについては、今でもたばこ販売の主要チャネルとなっており、2008年の3月以降のtaspo導入時期には、対面販売でカードが不要であることからコンビニでの購入が増加した。
コンビニエンスストアの取扱い商品の特徴としては、粗利率が高く、商品回転率が高いことが挙げられる。値引きをせずに高回転で販売していくため、他の小売業と比較して店頭での品ぞろえをいかに維持するかがより重要となる業態である。
コンビニエンスストアの発展を支えてきたのがフランチャイズシステムである。フランチャイズとは、フランチャイズ本部(フランチャイザー)が店舗経営者(フランチャイジー)にブランドを貸与し、商品、情報システム、物流などの様々な経営支援をおこなうことでフランチャイジーの経営リスクを減らし、その代わりに売上からロイヤリティというかたちで対価を徴収するというしくみである。フランチャイザー側は店舗運営のリスクを回避しながらビジネスを拡大することが可能となる。フランチャイジー側も実績のある商材、店舗フォーマットとストアブランドを活用してビジネスを展開することができる。このようにフランチャイズシステムが本社側・店舗側の双方にメリットがあるシステムとして機能したことで、コンビニチェーンは一気に店舗網を拡大することができた。