コンテンツ配信業界の収益モデルは「広告収入モデル」、「サブスクリプションモデル」、「従量課金モデル(セルモデルとレンタルモデル)」の大きく3つ
コンテンツ配信ビジネスはライセンス料やシステムの整備費などの支出が必要となるものの、CDやDVDを製造、在庫する必要がなく物流費もかからないため、収益性が高い。ただ、コンテンツの単価が安いため、売上高、利益の絶対額はCDやDVDの販売に比べると目減りする恐れがある。コンテンツ配信業界が提供するサービスの収益モデルは大きく3つに分けられる。
一つ目が「広告収入モデル」である。広告収入モデルは配信サービスを無料で利用できる代わりに動画・楽曲の間に広告が挿入され、広告主からの広告収入で配信サービスを運営するモデルである。広告収入モデルの代表サービスとしては、動画配信サービスでは「YouTube」や「ニコニコ動画」など、音楽配信サービスでは「Spotify(無料会員)」や「PANDORA」などがある。
二つ目が「サブスクリプションモデル」である。サブスクリプションモデルは月額料金を支払うことで動画・楽曲をいくらでも視聴できるようになるモデルである。サブスクリプションモデルの多くはストリーミングで視聴するが、ダウンロードして視聴する方式もある(特に動画コンテンツ)。サブスクリプションモデルの代表サービスとしては、動画配信サービスでは「dTV」や「dアニメストア」、「ダ・ゾーン」など、音楽配信サービスでは「Prime Music」、「Spotify(有料会員)」、「Apple Music」、「LINE MUSIC」などがある。
三つ目が「従量課金モデル」である。従量課金モデルはコンテンツを利用するたびに料金を支払う必要があるモデルで、コンテンツを買い切る「セルモデル」と一定期間レンタルできる「レンタルモデル」がある。従量課金のセルモデルの代表サービスとしては、動画配信サービスでは「Apple TV」など、音楽配信サービスでは「iTunes」などがある。従量課金のレンタルモデルは動画配信サービスのみで提供されており、代表サービスとしては「Amazon Prime Video」などがある。