コンサルティング業界の支援領域は大きく4つに大別される。調査業界は情報収集手法の違いにより分類される
コンサルティング業界のサービスは、大きく分けると、ビジョンや中期経営計画の策定を支援する「経営戦略策定」、業務フローの効率化などの「業務改革支援」、システム化の推進など「IT改革支援」、人事制度の見直しをおこなう「人事改革支援」などがある。各コンサルティング会社は独自の得意領域において事業展開をしており、戦略立案・業務・IT・人事など幅広い領域で支援をおこなう総合コンサルティングや、より専門的な領域に特化して支援をおこなうM&Aや会計などの専門コンサルティングがある。また中小企業に向けては、多数の専門家に依頼する資金的余裕がない場合が多いため、経営課題全般にアドバイスをおこなう中小企業向けのコンサルティングが発達している。
コンサルティングサービスは景気変動に強いという特性がある。自社では解決が難しい課題解決の支援という業務特性に加え、好景気時には新規事業や買収などの攻めのプロジェクト、不況時にはリストラや売却などの守りのプロジェクトが発生する。プロジェクト受注の幅を広くもつことで業績変動リスクを低減するポートフォリオ効果をもつ。なお、コンサルティングの案件単価はコンサルタントの総稼働時間で料金が決まることが一般的で、プロジェクトに参加するコンサルタントの人数と稼働時間により計算されることが多い。また、M&Aなど成功報酬型の案件も増えつつある。
調査業界のサービスは、情報収集の手法により分けられる。もっとも一般的にはパネル調査とアドホック調査に分類される。パネル調査は調査対象者を固定して継続的に調査をおこなうもので、アドホック調査は単発で都度オーダーメイドで調査企画から実査をおこなう調査である。いずれにおいてもインターネット調査が普及し、広範囲の調査対象者に対して低コストで実査がかけられること、調査設計や実査・回収の利便性が高いこと、短期間で調査が可能な点を背景に、いまや調査手法のなかでも主流となっている。また、調査会社が提供する調査手法は大学等の研究機関の調査手法の一般化により生まれる場合も多く、スマホを使ったモバイルサーベイや活動中の視線の動きを記録するアイトラッキング、位置情報ビッグデータを用いた調査などが実用化されている。情報収集手法の多様化が進み選択肢が広がった反面、調査会社側にはより高い専門性が求められるようになっている。