客室だけでなく、飲食やレジャーなど多様な商品・サービスを提供。プレイヤーは注力するサービスの領域により分類される
宿泊施設で提供している商品・サービスとしては、①宿泊、②飲食、③コンベンション、④物販・テナント、⑤レジャーが挙げられる。そして、これらの商品・サービスの中で何を実際に提供するか、何にどの程度重きをおくかで、宿泊施設は大きく以下の4つに分けることができる。
1. リゾートホテル・旅館: 観光地などに立地し、充実したサービスや休暇中のレジャーを提供する
2. シティホテル(・コミュニティホテル): 主に大都市に立地し、宿泊に加えて会議室や宴会場でのコンベンション機能も提供する
3. 宿泊特化型ホテル(ビジネスホテル・エコノミーホテル): 出張や低価格での旅行に向けて、低価格で宿泊機能を中心としたサービスを提供する。近年ではエコノミーホテルとの境界が曖昧になっており、宿泊特化型ホテルと呼ばれることが増えている。
4. 簡易宿所(カプセルホテル・ドミトリー): 宿泊機能に特化して価格を最小限に抑えたサービスを提供する
日本のホテルでは、カフェ・レストラン・宴会場などでの飲食関係の売上が多い。
一般的に景気の動向を受けやすい業界であり、比較的安定した売上が期待できるBtoB市場も重要と考えられている。特に近年では、出張などのBTM、コンベンション機能を活かした会議や報奨旅行などのMICEといった需要が注目されている。また、帝国ホテル・ニューオータニなどのように、宿泊施設とは別にオフィスフロアを設け、収益を安定化しているホテルも多い。